横綱の暴行事件論争に割り込む”横審”とは

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横綱・日馬富士の暴行事件に関する推理が続いています

どの報道でも推理が続き、事実と推測が入り混じり、あまりに続く”らしい”という締めの言葉に「事実確認できたことだけ報道してほしいと思う日々です。

今朝のニュースも「◯◯らしい」「◯◯らしい」連発…こたつマジックに負けて娘と1時間ほど眠って起きたあとも報道陣が今日参考人聴取に強力する横綱・白鵬を出待ちしていました。

しかし…横綱審議委員会とか相撲協会とか何なのでしょう

暴行”事件”なのですから警察の捜査だけでよいでしょう通報した貴乃花親方を批難したり、事件の容疑者の人格を重視したり…日本は法治国家なのに

以前歌舞伎の世界(梨園)について調べたときと同じように、角界も”いとをかし”な世界のようです。(梨園については「」を読んでください)

暴行”事件”を内々で解決すべきと思う協会や、「横綱の品格」を評価したりする横綱審議委員会って何なんでしょう今回は横綱審議委員会について調べてみました。※本記事は「横綱審議委員会」(Wikipedia)を参考にしています。

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相撲好きが集まる委員会

横審とは横綱審議委員会の略称で、日本相撲協会理事長の諮問機関(=ご意見番)です。決定権がある委員会のように見られることもありますが、あくまでも提言や推薦しかできません。

横綱審議委員会は相撲に造詣が深い有識者15人(7人以上15人以内)で構成されます。発足当時(1950年)の初代委員長が好角家(=相撲好き)で知られていた元伯爵・貴族議員の酒井氏だったことから、基本的に横綱審議委員会のメンバーは相撲好きだと推測できます。

つまり有識者とか難しい表現をしなければ彼らは”相撲ファン”、アイドルのファンと同様に”お相撲さん”に対して理想像があるでしょう。そのトップである横綱には並々ならぬ理想像があることは容易に想像できます。

現在の横綱審議委員の人たちの社会的地位(肩書き)は錚々たるものです。そのため”ご意見番”の声はとっても大きく、日本相撲協会理事長は彼らの意見を重用すると言われているのです
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マスコミが協会と横綱審議委員会を同列に扱う点からも、理事長にとって横綱審議委員会の意見はかなり重く受け止められるものと考えられる

委員会の最大イベントは横綱推薦です。番付編成を管轄する審判部が「◯◯を横綱に昇進させたい」と判断した場合、審判部長から要請を受けた協会理事長が横綱審議委員会に諮問します。そして委員会の3分の2が賛成すれば横綱推薦を理事長に答申します。
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横綱昇進について全権が委任されているわけではなく、理事長に諮問されなければどんなに押しの力士がいても不発

一方で横綱推薦を諮問されれば張り切ります。

「成績が物足りない」「稽古嫌いらしい」とファン心理全開で理想の横綱像と該当力士を比較・評価します。因みに過去に横綱審議委員会が否決して横綱になれなかった力士は4人います(全員その後の活躍により再諮問を受けて全員横綱に昇進)。

相撲に関われれば満足

横綱審議委員会は1期2年で、最長5期10年までとなっています。委員就任に対する報酬はありません。報酬らしきものといえば定例会、稽古総見、場所想見後の食事の接待くらいだそうです。稽古総見以外での観覧は各自で切符を購入します。

一方で委員会には定例会があり、毎場所千秋楽の翌日に開催されます。定例会では各委員が場所全体や個々の力士の相撲内容等について所見を述べます。

それでも多忙であろう彼らが委員をやりたいというのだからよほど相撲好きなのだと思えます。定例会と言ってもテーマは彼らの大好きな相撲、同じ相撲ファン同士の語らいは楽しいのではないでしょうか。

委員会メンバーは同志とはいえ知識量や見識を競うライバルです。横綱審議委員会を「何様だ」と批難する声もあるようですが、「あの取組みを見てないの?」とメンバーに言われない様に努力もしていると想像すると微笑ましいです。
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アイドルのファンだって、例え自分がニートでも、一生懸命働いて税金を納めるアイドルの彼女たちを評価するではないですか

定例会でホットな話題はきっと横綱力士です。横綱力士に対する監視は横綱審議委員会の重要な課題であり、成績が振るわないと「激励」「注意」「引退勧告」を行います
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”群を抜いた強さ”が理想の横綱像の1つ

ファンが理想とする品格

横綱の地位にたつ力士には「品格」が求められます。品格の確認は当該力士の日常生活の観察および師匠の証言等により判断されます。

【品格のチェックポイント】
・相撲に対する気迫
・地位に対する責任感
・社会に対する責任感
・常識ある生活態度

これらのチェックポイントを”基準”として判断するようですが…合格ラインは不明です。何ともふわっとした、個人によって差がある基準です。

きっと合格ラインは相撲好きである彼らの中の理想像にあるのでしょう「子どもの頃に見た◯◯(横綱)が理想」とかいう委員もいるかもしれません。

イメージというのは何とも厄介です。

昔からの相撲ファンである彼らの固定概念に引っ掛かる存在として外国人力士がいます。差別と言われようと″日本人じゃない”という点は彼らの理想像を阻害するのでしょう。そのため外国人大関に対するあらさがし、無理難題を突き付ける発言は問題視されています。
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相撲大好きな人たちで委員会を構成している問題(しかし相撲好きでないと定例会などが成り立たないという矛盾点もあり難しい)

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