トランプ次期大統領がいよいよ大統領になります。”make America great again(アメリカを再び偉大にする)”と宣言する姿はまるで映画を見ている様で現実感がなく、トランプ一家がワシントンD.C.入りするだけでニュースが盛り上がるほど”ネタ”に事欠かない人だなと実感します。
今夜は約230億円(内、114億円は献金)という歴代最高額の就任式が行われるそうです。まるで「成金」「金の亡者」のように思われますがオバマ大統領の費用は約194億円で約60億円が献金だったようです。ですから、国が税金を投入する額はほぼ同じ(正確にはオバマ大統領の方が上)となるのです。今回は献金を集めた人たち(就任式運営委員)がすごいからお高い就任式が行われるようです。
今回はアメリカ合衆国大統領就任式について調べてみました。
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世界が注目のアメリカ合衆国大統領就任式
「トランプ氏が次の大統領になる」と報道されてからオバマ大統領はすっかり陰が薄くなってしまい経済はトランプ次期大統領の手の中で踊っているようですが、1月20日正午(アメリカ東部標準時)を持って正式に大統領が交替します。
大統領の就任に際し「アメリカ合衆国大統領就任式(United States presidental inauguration)」が行われます。この式典は次期大統領による大統領職への就任宣誓が中心になります。
就任式の宣誓は憲法で義務化
アメリカ合衆国大統領は職務を執行する前に「合衆国大統領の職務を忠実に遂行すること」と「全力を尽くして合衆国憲法を維持・保護・擁護すること」を誓うことがアメリカ合衆国憲法第2条で義務化されているようです。
つまり大統領就任式は式典ですが、その中心になっている就任宣誓は法的手続きでもあるのです。
また慣例としては宣誓の最後に「So help me God(神よ、ご照覧あれ)」と一言付け加えるようですが、このような神頼み的なものを”あの”強気なトランプ氏が言うかを注目する人も多いようです。
新大統領の任期は1月20日正午に開始
日本の首相の任期の始まりはバラバラですが、一般的にアメリカ合衆国大統領の任期は大統領選挙一般投票翌年の1月20日正午(アメリカ東部標準時)とこちらもアメリカ合衆国憲法で決まっているようです。アメリカ東部標準時は今の時期だと日本より14時間遅れているので、1月21日の午前2時になります。
日本のテレビ局(地デジ)の対応
● NHK トランプ米大統領就任式(AM1:20~3:00)
● TBS 報道特別番組「トランプ米大統領就任式」(AM1:45~2:40)
● フジテレビ ユアタイムSPトランプ大統領就任式特番(AM1:40~3:00)
式典はアメリカ東部標準時間で正午少し前から行われ、聖職者による祈祷や音楽演奏などがあるそうです。正午に新大統領が宣誓すると、ファンファーレが4回、大統領の到着を示す”Hail to the Chief”が演奏され、21発の礼砲が撃たれるようです。そして注目の就任演説が行われます。
就任演説の歴史はドラマチック
トランプ次期大統領の就任演説は20分程度と報道されており、オバマ大統領とほぼ同じくらいとされています。就任演説はトランプ次期大統領本人が歴代の大統領の就任演説からインスピレーションを得て下書きするとも言われ世界が注目しています。
ジョン・F・ケネディ(第35代)の就任演説
「国家が諸君のために何をなすかを問うな。諸君が国家のために何をなせるかを問え。」
(Wikipediaより抜粋)
ロナルド・レーガン(第40代)の就任演説
「政府がわれわれの問題を解決するのではなく、政府そのものが問題だ」
(産経ニュースより抜粋)
トランプ次期大統領が訴える”make America great again(アメリカを再び偉大にする)”の元祖はレーガン大統領です。レーガン大統領は小さな政府を主張しており、大規模な減税を主張するトランプ次期大統領はレーガン大統領の演説も参考にするだろうと思われているようです。
就任演説で重要視される5つのポイント
アメリカ合衆国大統領の就任演説は政権運営開始のイベントとなります。政治マーケティングにおいては「キャンペーン」という位置づけですが、選挙期間中の主張は有権者を対象としたものだったのに対し就任演説は対象範囲が増えて利害関係が複雑化することから”キャンペーン”でも支持率や国民の満足度が大きく変化する可能性が考えられます。
演説で注目したい5つのポイント
● 分断されたアメリカを1つにできるか
● 現実的なビジョンがあるか
● 世界に向けてのメッセージ
● 己の価値観を明確にする
● ブランド化
アメリカ大統領選では有権者が分断されがちで、今回の選挙でもアメリカの国民が分断されました。分断された人を一つのまとめあげることが大切なのですが、選挙戦では意図的に有権者を分断してきたトランプ次期大統領には難しいと想定されています。
ケネディ大統領の就任以来、アメリカではビッグで心が踊る様な夢を見させてくれる演説が好まれます。夢といっても机上の空論ではダメで、”夢を実現させるためにどうすればいいか”と現実的なビジョンを示すことが大切です。
国内の支持率は同盟国を始めとした諸外国との関係でも大きく左右します。アメリカ大統領の就任は日本など各国が注目しており、演説の内容を世界は注視しています。
有権者をターゲットにしてきた選挙戦とはことなり政治は利害関係が複雑になります。そのためにぶれない軸が必要となり、そこには個人の価値観が大切になります。己の価値観を述べることで利害関係者との間に価値観の共有を図ることができます。己の意志の強さ、本音が重要視されます。
そして最後のブランド化ですが、トランプ次期大統領はセルフブランディングはすでに明確になっています。”トランプ大統領”をイメージしたとき人が何を感じるかがブランド化ですが、「強い」「変化をもたらす」「本音」「正直」といったイメージが多くの国民で共有できています。
さて世界がどう反応するか、来週頭からの株価がどう変化するのかが注目されます。
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