遠赤効果で煮物と高相性!土鍋で楽しむアクアパッツァ

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「土鍋」というと鍋料理のイメージがあり、寒くない時期は使われないイメージがありますが、実は土鍋は普段使いできる、使い勝手の良い鍋とも言われています。

わたし的にはちょっと不便な鍋です。重いし、管理が悪いとカビてしまうので片付けるときはきちんと乾かさないといけない手間のかかる鍋です。しかし、土鍋ならではの遠赤外線効果は捨てがたく、煮込み料理との相性は最高ということで今回アクアパッツァに挑戦しました。

アクアパッツァ(acqua pazza)とは?

魚介類を白ワイン、オリーブオイルなどとともに煮込んだナポリ料理です。ナポリはイタリア南部、チレニア海のナポリ湾北岸にある漁業が盛んな都市です。

アクアパッツァは魚のスープで、ブイヨンは使わず基本は水、トマト、白ワインで煮込みます。最も古典的なアクアパッツァにはトマトは入らず、海水が使われます。

アクアパッツァに使われる魚はタイ、スズキ、タラ、カサゴ、メバルなどの白身魚であることが多いですが、サバのような青魚を使うケースもあります。魚は一匹丸ごと、頭や尾の骨から良い出汁が出るので切り身ではちょっと味気ない仕上がりになるそうです。貝はアサリやムール貝が一般的です。好みでタコやイカを加えることもあります。

”acqua pazza”の直訳は「奇妙な水」とか「狂った水」です。

  • トスカーナ地方の小作人ができたワインを地主におさめた後、残ったブドウの茎・種・実の搾りかすと水を混ぜて火にかけて、テラコッタのツボ(伝統的な素焼きのツボ)に入れて数日発酵させて作った粗悪なワインが由来
  • 白ワインと海水で煮る調理法が由来
  • トマトの煮汁が水で薄まった赤ワインを連想させる

ウイスキー(元は”aqua vitae”。意味は「生命の水」)の名前を知ったときも思いましたが、ヨーロッパの人は”酒”を”水”と表現するようです。酒は水と一緒ということか…酒好きが多いのでしょうか。

アクアパッツァを土鍋で作る方法

  • 鮮魚(うろこ、えら、内臓、血合いを除く) 1尾
  • あさり(殻をこすりあわせて洗う) 約20個
  • ムール貝(殻をこすりあわせて洗う) 約8個
  • にんにく(縦に割って芯を取りのぞいてみじん切り) 1片
  • アンチョビフィレの油漬け 2枚
  • ミニトマト(半分にカット) 約20個
  • ケーパー 大さじ2
  • ブラックオリーブ 約12個
  • 白ワイン 200cc
  • 水 400cc
  • イタリアンパセリ 適量
  • エキストラバージンオイル 50ml
  • タイム 1枝※無かったので省きました
  • 塩 適量
  • 胡椒 適量

使用したのは黒鯛です(内臓とうろこはお店で取ってもらいました)。塩と胡椒を振って下味をつけます。うちにある土鍋には魚が丸々横に入りそうになかったので半分にカットしました。

先に土鍋を弱火で温め(空焚きには要注意)、温まったらオリーブオイルを入れます(急な温度変化は土鍋が割れる可能性あり)。弱火~中火で、両面に焼き色がつくように炒めます。

鍋のはしでニンニクとアンチョビフィレを炒めます。アンチョビフィレは加熱するとへらで潰してほぐすことができます。ケーパー、オリーブ、トマトを加えます。

あさりとムール貝を入れたら強火にして、白ワインを振り入れます(一度にじゃバッと入れず、ゆっくりとまわし入れる)。アルコール分を飛ばしながら貝の口が開くのを待ち、アルコール臭がしないことを確認して水を注ぎます。

15分ほど煮込みます。

フランパンの場合は魚が焦げ付かないように揺すったりしますが、土鍋なので鍋を揺らすのではなく、時々トングで魚を揺らして焦げ防止をしました。浅い場合はスープを魚にかけて貝類のうまみを吸わせますが、土鍋は深みがあるので魚はスープにしっかりつかっていました。

スープの味がしっかりと感じられたら、魚に火が通っていることを確認してお皿にうつし、イタリアンパセリを加えて完成です。

土鍋で作るメリット

土鍋の最大の魅力は遠赤外線効果です。

土鍋は火にかけると原料の土が膨張と伸縮を繰り返し、まず土が温まってじんわりと内部が温まっていきます。これが遠赤外線効果です。

遠赤外線効果で食材は旨味が引き出され、煮込み料理ととても相性がいいです。おでんや鍋料理は定番ですが、ポトフはアクアパッツァといた洋風煮込み、麻婆豆腐や角煮だと中華風煮込みも美味しくつくることができます。

さらに、土は一度温まるとなかなか冷めません。土鍋は保温性に優れています

また、鍋でみんなが突くことができるように、どんな料理を入れてもそのまま直接テーブルに出せるところも大きな魅力です。土鍋をテーブルに出す場合は鍋敷きを必ず使いましょう(コルクや木などが耐熱性の高いものがベスト。化繊は溶けて鍋の底に張り付くことがある)。

土鍋の取り扱い方法・注意点

土鍋は陶器なので、落としたり、ぶつけたりすると割れたり、欠けたりしてしまいます。但し、経年劣化で釉薬部分に特有のヒビが入ることがありますが、これは割れではありません(土の膨張を防いでパックリ割れるのを防いでくれる)。

土鍋は急激な温度変化に弱いです。土鍋の空焚きは禁止、突然強火にかけると割れてしまうことがあります。鍋底が濡れたまま火にかけないように気を付ける必要もあります。油で炒める場合はまず弱火で土鍋を温め、土鍋が温まってから油を入れます(天ぷらやフライなど多くの油を使用する調理には向いていない)。

土鍋は水分がしみこみやすいので、料理をそのまま放置したり、汚れを放っておくとカビやにおいの原因になってしまいます。飲食が終わって土鍋が冷めたらお湯で丁寧に洗います。手または柔らかな布やスポンジを使うようにします(洗剤はあまり使わない方が良い)。

カビの原因になるので、土鍋をしまう前には完全に乾かすようにしましょう。

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