電子レンジ は便利なキッチン家電ですが、使い方を誤ると大きな事故を招きます。
今回、「 電子レンジ で豚の角煮を加熱したらまさかの爆発」を経験したので、なぜ電子レンジで爆発が起きるかを含めてまとめました。
電子レンジ で爆発は危険
今回の角煮のように電子レンジで加熱後に爆発が起きることがあり、吹き出した水蒸気や飛び散った食材で火傷をする危険があります(水蒸気は100℃以上の高温)。
火傷を負った場合は速やかに冷やし、必要に応じて医療機関を受診します。
今回熱くなった煮汁を浴びて手と顔に軽い火傷を負いましたが、幸いにもメガネをかけていたことで目は無事でした。
電子レンジ で”爆発しやすい”食材の例
「卵を 電子レンジ で温めると爆発する」は有名ですが、”なぜ電子レンジで爆発するのか”を理解していないと他の食材で爆発事故を起こしてしまいます。
《電子レンジで温めると爆発しやすいもの》は次のように、外側を殻、皮、膜といった何かで覆われていることが多いです。
- 卵(ゆでたまごを含む)
- ソーセージ
- イカ
- 丸魚
- なす
- オクラ
- 栗
- ギンナン
電子レンジ で温めると爆発する原因は「内圧の上昇」
電子レンジで加熱すると爆発する原因は「内圧の上昇」。
つまり殻や膜が原因で外に押し出す力が中で溜まり、何かをきっかけに殻や膜など”外側を覆っていたもの”に亀裂が入ることで内側から一気に力が放出して破裂・爆発してしまうのです。
今回豚の角煮が爆発したように、豚の角煮の特徴といえる分厚い脂身も内側の圧力を外に逃がさず、内圧を上昇させてしまいます。
電子レンジ で加熱しているのは「水分」
電子レンジ は「加熱するもの」の中にある水分、水分子をマイクロ波で振動させて発熱しています。
水は加熱されると水蒸気になり、その体積は1700倍になります(大さじ1杯弱の水が2リットルペットボトル1本分の水蒸気になるイメージ)。
この水蒸気を逃せられれば爆発しません。
しかし殻や膜で覆われていると水蒸気に出口がなく、内圧が高まって限界を迎えたり、何かの拍子で亀裂が入ったりすると爆発します。
卵の黄身を覆う膜のように、箸で突けばすぐに割れてしまうような膜でも内圧を高める原因になり爆発を招きます。
電子レンジ で温め終わって、しばらくしてから爆発することもある
爆発は加熱中、つまり内圧が高まっている最中だけ起きるわけではありません。
加熱が終わってもすぐに内圧は低くならず、電子レンジから取り出した後に何らかのきっかけで覆っていたものに亀裂が入ると爆発します。
今回の豚の角煮。
油分の多い料理は要注意で、特に動物性の脂は保温性が高く、電子レンジでの加熱が終わっても脂身に籠った熱が中を温めて内圧を高め続けます。
電子レンジで加熱して時間がたったあとでも爆発するということは、調理場や食卓で爆発する可能性もあります。
ちなみに今回は「菜箸を刺した」ことがきっかけで爆発しました。
電子レンジ での爆発は笑いごとではない(事故例)
基本的に 電子レンジ で加熱したことによる爆発は電子レンジの中で起きるため「驚いた」ですむケースが多いです。
しかし、場合によっては重篤な事故となる可能性もあるので食材を温めるときは注意が必要です。
爆発により飛び散った食材が悪臭の原因になる
電子レンジの中に飛び散った食材や油は悪臭の原因になるので、必ず掃除するようにしましょう。
市販の掃除シートが手軽ですが、臭いや油を落とす方法もあります。
- 電子レンジで使用できる耐熱容器に水(200ml)と重曹(大さじ1)を入れて3~5分間温める ※サランラップをかけない
- 加熱が終わっても扉を開けずに20~30分間放置する
- 電子レンジの中をふき掃除する
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爆発の衝撃で電子レンジの扉が破損する
場合によっては電子レンジ内での爆発でも扉が割れるほどの爆発もあります。
扉が割れてしまったら掃除機をかけて細かい破損を片付けます(爆発による散らばりは想像以上に広範囲です)。
扉が破損したまま、電子レンジを使用しないようにします。
そのまま使用すると火災や事故につながる可能性があるので、メーカーに修理を依頼しましょう。
電子レンジ 、加熱に使う容器やサランラップのかけかたで爆発が起きる
電子レンジ の爆発の原因で多いのが「サランラップで密封してしまった」「密封容器のフタをしたまま加熱してしまった」です。
以上のことから、
- 脂が多い食材や料理は電子レンジで温めない
- 殻は外す
- 膜や皮には切れ目を入れる
- サランラップはふわっとかけて蒸気の逃げ道を作っておく
- 密封容器のフタは外す、または蒸気を逃がすタブがある場合はタブを起こしておく
豚の角煮を温める方法としては湯せんがおすすめで、湯せんに使えるポリ袋に入れて温めると洗い物が少なくすみます。
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