腸内環境が整っていない一歳未満の乳幼児が蜂蜜を食べると『(乳児)ボツリヌス症』を発症する可能性があります。
蜂蜜の中に入っている菌(ボツリヌス菌)は大人には無害ですが乳幼児にとても危険な猛毒です。
蜂蜜は栄養豊富な食品なため、ボツリヌス菌のことが周知されるまでは健康や成長に良かろうと蜂蜜を赤ちゃんに食べさせて事故が起きてしまう例がたくさんありました。
子どもを育てるときに蜂蜜に関する注意を受けますが、それでも乳幼児が蜂蜜を食べて死亡してしまう事故はときどき発生しています。
2017年3月にも生後6ヶ月の男の子が蜂蜜を食べて亡くなってしまいました。
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1歳未満の乳幼児に蜂蜜がいけない理由
蜂蜜はボツリヌス菌が入っていて、これが体内で増殖すると猛毒の毒素を出すからです。
蜂蜜の中にあるボツリヌス菌の卵(芽胞)は体内で育ち、増殖して毒素を出して感染症を引き起こします。
腸内環境が整っていれば十分な抵抗力があるので感染症を引き起こすことはありませんが、腸内環境が未熟で抵抗力の低い乳幼児はとても危険です。
腸内環境が整う目安はおよそ一歳です。
ただし、一歳を過ぎていても抵抗力がかなり落ちてしまっているときは感染症を引き起こしてしまう可能性があります。
※ボツリヌス症を発症するのは12ヶ月未満の乳児がほとんど
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乳幼児が蜂蜜を食べてしまったときの対処法
生後6ヶ月未満の乳幼児が蜂蜜を食べてしまったら直ちに医療機関を受診、12ヶ月未満の場合は要経過観察です。
ボツリヌス菌の潜伏期間は3~30日間と長いです。
異常が出ても原因を突き止めるために時間がかかることもあります(乳幼児突然死症候群(SIDS)が疑われることもある)。
乳児ボツリヌス症を発症したときの症状
便秘になっていつもより元気がなくなるケースが多いです。
うんちがでない、泣き声が弱くなった、母乳やミルクを飲まない、無表情になる、よだれが増えたなどいつもと違う症状が出たらボツリヌス症の可能性を考えて(心当たりがあれば)医療機関を受診しましょう。
症状が進行すると眼球運動の麻痺、無呼吸など深刻な症状がでてきてしまいます。
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蜂蜜に関する授乳期の母子への注意事項
ボツリヌス菌の感染は経口感染なので、授乳期に母親が蜂蜜を食べても母乳にボツリヌス菌が混じることはありません。
但し、蜂蜜を食べた口で赤ちゃんにキスをするのは危険です。
口へのキスでなくても、蜂蜜が触れた肌を赤ちゃんが手で触れて、それをそのまま口に運んだら蜂蜜を食べたことと同じになってしまいます。
赤ちゃんが使う食器に蜂蜜が付いている不安がある場合、しっかり洗剤で洗った後に沸騰したお湯で1~2分間消毒すれば大丈夫です。
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