家にある普通の ビニール袋 を緊急時の給水バッグにする方法(水を漏れにくくする工夫)

わたしのトラブル解決法
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 地震が発生して水道が使えなくなると給水車が出動しますが、新品で穴がないのにレジ袋のような普通の ビニール袋 では水が漏れてしまうことがあります。

 専用の給水バッグがあればいいかもしれませんが、ない場合はレジ袋でも「エコバッグやリュックサックなどの布製のバッグに ビニール袋 を二重に重ねて入れること」で水を漏れにくくできます(ビニール袋に目に見える穴が開いている場合は対処不可)。

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穴がない ビニール袋 でも液体が漏れる理由

 「穴がないビニール袋」といっても素材表面には目で見て分からない孔が開いていて、その孔が液体(水の場合は水分子)よりも大きい場合は液体が漏れてしまいます。

 中に入れる液体が多かったり、熱かったり、重かったりすると、ビニールが伸びてしまって孔は大きくなり液体が漏れやすくなります。

ビニール袋 には目に見えない孔がある

 ビニール袋 の素材に多い「ポリエチレン」は炭素と水素という大きさが違う二つの球がくっついてできていて、球と球の間には隙間があります。

 この隙間が「孔」。

 この孔を目で見ることはできませんが、この孔よりも小さな分子ものでできている液体ならばビニールをすり抜けて外に出てきてしまいます

重いものをいれると ビニール袋 の孔は大きくなる

 ビニール袋 は「重いもの」や「熱いもの」をいれると伸びてしまい、伸びると孔が大きくなって中の液体が漏れやすくなります(目には見えない)。

 レジ袋は薄くて伸びやすい ビニール袋 なので、レジ袋を給水袋として利用する場合は複数枚重ねて、さらに布製のバッグに入れてビニールが伸びないようにします

 持ち運びができるならば段ボールや木の箱にレジ袋をいれて水の容器にすることもできます(ビニールを伸ばさないことが大事)。

外側の袋はリュックサックが推奨されている

 災害時には両手を使えるようにリュックサックの使用が推奨されています

 ちなみに、子どもが背負う場合は体重の20%を超えないようにします(米国小児科学会による子どもの荷物の重さの許容範囲)。

 文部科学省の統計では小学校1年生女児の平均体重は21.5キログラムなので、水4リットルくらいが限界となりますが、トイレの水の使用料は大で3~4リットルなので1回流すことができます。

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頑丈な ビニール袋 は高密度で厚みがある

 大きな鍋に水を入れて(川の水でも可能)温め、そこに少量の水と食材をいれて口を固く閉じた ビニール袋 をいれれば何種類でも一度に茹でることができます。

 ただし、この場合は熱が加わってビニールの孔が大きくなりやすなるため、頑丈な ビニール袋 でなければ液体が漏れてしまう可能性があります。

 この場合「頑丈」とは、密度が高くて分厚いもの。

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高密度の ビニール袋 とは?

 密度というのは「同じ容積の中にどれだけ分子がぎっしり詰まっているか」を示す数値で、密度が高いほど孔は小さく液体が漏れにくくなっています。

 メーカーは ビニール袋 を丈夫かつ頑丈にするため素材を改良し、密度を高めています。

  1. 炭素と水素のくっつき方を変える(球と球のすき間を減らすようにくっ付ける)
  2. 炭素や水素以外のものを加える(球の大きさのバリエーションを増やしてすき間を減らす)
  3. 何層にも重ねる

 ①の工夫でできた ビニール袋 の素材例が「高密度ポリエチレン(HDPE)」、②の工夫でできた ビニール袋 の素材例が「ナイロン」です。

  • ポリエチレンの密度
    • 高密度ポリエチレン(HDPE):0.92 – 0.96g/cm3
    • 低密度ポリエチレン(LDPE):0.91 – 0.92g/cm3 ←【標準】
  • ナイロン(6‐ナイロン)の密度:1.01 g/cm3

 ナイロン製の ビニール袋 には30分間湯せんしても液漏れしにくいそうです。

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高密度ポリエチレン製の場合は 厚みが大事

 ナイロンと異なり高密度ポリエチレン製 ビニール袋 の密度は0.92~0.96 g/cm3と幅が広いため「液体の漏れやすさ」には素材だけでは分かりにくく「厚み」が重要になります。

 具体的な例をいえば、スーパーにあるロール状の ビニール袋 も高密度ポリエチレン製、ジップロックのように食品ストックに使われる ビニール袋 も高密度ポリエチレン製です。

 高密度ポリエチレン製の ビニール袋で 「中の水が漏れにくい」と判断される目安は0.012以上です(水の量によって大きく変化する)。

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