近年「ヌカカ」の被害が、鳥取県米子市や鹿児島県奄美大島などで増えているそうです。
ヌカカという名前だけど、蚊ではなく小さな蠅。
「スケベ虫」や「エッチ虫」といわれるヌカカは、体長1~2mm程度の小ささで、網戸をすり抜けて近づき、服の下にもぐりこんで噛みつきます。
ヌカカに咬まれた場所は赤くなり、人によっては腫れやかゆみが1週間以上続くことがあるそうです。
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ヌカカは蚊のように刺すのではなく、噛んで皮膚を傷つけて出てきた血を吸います。
そのため噛まれた瞬間に軽い痛みを感じることもありますが、大体は翌日以降に咬まれた部位が赤くなってひどく痛むようになって「咬まれた」と気づくケースだそうです。
ヌカカに咬まれた場所は、ステロイド系の軟膏を塗って対処します。
虫刺され用の弱い薬では効果が全く無いそうです。
「かゆみがひどい」
「いつもよりかゆいのが長い」
このような場合は、できるだけ早く医療機関を受診した方が安心です。
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「ヌカカの被害が出た」と報道されるのはほとんど浜辺ですが、ヌカカは海から離れた場所にもいます。
実際に、海から遠い群馬県桐生市の「群馬県立ぐんま昆虫の森」では、2012年4月~10月の期間中園内にヌカカ採集用ライトトラップを設置しました。
その結果1,285個体のヌカカ科を捕獲し、その内訳は
Culicoides属 … 13種
Allaudomyia属 … 1種
Stilobezzia属 … 1種
ヌカカ科といっても、全ての種(のメス)がヒトや動物を噛んで血を吸うわけではありません。
上の3つうち、吸血するのは「Culicoides属(のメス)」のみです。
これ以外のヌカカは昆虫など節足動物の体液を吸ったり、花の蜜を食物としています。
ヒトの営む経済的かつ社会的活動に影響はお呼びしません。
しかし、捕獲したヌカカのうち約76%が吸血するCulicoides属のミヤマヌカカ(508個体)とマツザワヌカカ(472個体)。
ミヤマヌカカは4月下旬~10月上旬まで捕獲され、捕獲数が多かったのが6月下旬~7月中旬。
マツザワヌカカは6月下旬~10月下旬まで捕獲され、捕獲数が多かったのが7月中旬~8月中旬でした。
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この調査で捕獲されたCulicoides属13種は北海道から九州まで生息している種であり、最も捕獲数の多かったミヤマヌカカは上野での調査(1956年)や那須での調査(1986年)でも最も捕獲数が多いです。
関東の低標高地では最も多い種、つまり埼玉県北部で最も多いヌカカ科と推測できますが、ミヤマヌカカは山間地に多くいるためキャンプ場などのレジャーでは注意が必要ですが、平野部の住宅地でミヤマヌカカの被害にあう可能性は低いです。
ちなみに「鳥取県米子市や鹿児島県奄美大島で近年増えている」と報じられているヌカカの種類は「トクナガクロヌカカ」や「イソヌカカ」で、海岸近くで生息して吸血する種類です。
トクナガクロヌカカの幼虫は海岸近くの砂の中に生息し、その付近で吸血する習性があります。
イソヌカカの幼虫は海岸のロックプールや潮をかぶる潟や沼に生息し、その周辺で吸血する習性があります。
夏のレジャーで海に行くときも、ヌカカの被害に気を付けた方が良いようです。
防虫スプレーはヌカカに対して一定の忌避効果があるようです。
肌の露出をできるだけ避けたうえ、衣類にも防虫スプレーをかけておくと効果的です。
防虫スプレーは使用回数制限がなく、小さな子供でも安心して使用できるKINCHOの虫よけスプレーがおすすめです。
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