お隣の大国・中国の春節が始まります!
中国では旧正月の前後7日間が大型連休となります。2020年の春節は1月24日~1月30日(太陰暦をもとにするので毎年変動。正式な日程は中国の中央政府が毎回発表)。
以前は帰省して家族と過ごす人が多かったようですが、最近は旅行に出かける人が増えています。日本でも盆正月などの長期休暇に実家・義実家に帰るのが憂鬱である気持ちを表す「帰省ブルー」が注目されていますが、これは中国も同じなのでしょうか?
2020年の春節に旅行に行く人は4億5000万人です(中国最大のオンライン旅行会社Ctripが発表したトレンド予測)。さすが中国、日本の人口のざっと4倍の人数の大移動です。4.5億人のうち700万人が海外旅行を計画しています。
今までの春節はインバウンドによる収益アップがクローズされていましたが、今回の春節で注目されているのが新型肺炎。中国の武漢から始まった疫病ですが、ヒトからヒトへの感染の可能性が高い上に、今後より拡散すればウイルスが変異する可能性が高まり症状が重篤化する可能性さえ浮上します。
今回の春節で中国から海外に旅行する人たちの人気旅行先は日本。1月22日時点で日本での感染者は1名ですが…春節でどっと感染者が増える可能性があります。
人気渡航先TOP3に大阪と東京がランクイン
人気の渡航先となっている日本では多くの事業所や自治体が中国人観光客の受け入れ整備を進めています。今回の春節では2019年夏に世界遺産に認定された百舌鳥・古市古墳群がある大阪・堺に人気が集まっています。
『爆買い』という言葉が流行した以前はモノ消費が中心でしたが、昨今は観光や体験などのコト消費へと移行しています。『映えスポット』も相変わらず人気であり、「商品陳列が映えるからドンキホーテに行きたい」という中国人観光客もいるようです。
中国人観光客の消費機会を逃さないために小売店はモバイル決済の導入を検討しているようです。中国で人気のAlipayやWeChatPayは春節期間中に割引キャンペーンを実施する予定です。
横浜の中華街で春節の文化・風習を体験できる
横浜・神戸・長崎の中華街では毎年春節祭がおこなわれます。横浜の中華街では2020年1月25日(土)~2月8(土)の期間に開催されます。
春節祭は1月24日(金)24:00の『春節カウントダウン』で始まります。カウントダウンは横濱媽祖廟(まそびょう)で行われます。媽祖廟に祀られる媽祖(天上聖母・天后)は航海安全の守護神、あらゆる苦難に応える神様として旅行者や海外在住の中国の人たちに欠かせない存在です。
春節当日(1月25日 15:00~20:00)は中華街全域に爆竹や太鼓の音が鳴り響き、伝統の獅子舞「採青(ツァイチン)」が行われます。採青では五頭の獅子が商売繁盛や五穀豊穣を祈って獅子舞を披露します。
メインイベントの祝賀パレード(祝舞遊行)は1月26日16:00に中華街の中にある山下公園を出発し、中華街全域を回ります(関帝廟通り→福建路→西門通り→中華街大通り→南門シルクロード→山下町公園)。祝舞遊行には華やかな皇帝衣裳隊、ダイナミックに舞う龍、勇壮でもどこか愛らしい獅子舞が登場します。
2月1日(土)~2月2日(日)は中華街内の山下公園で中国伝統芸能が披露されます(各日とも全3回|1回目13:00~、2回目14:30~、3回目16:00~)。そして2月8日(土)には「元宵節燈籠祭」が山下公園で行われ、願いが天に届くことを祈る奉納舞が披露されます(13:00~19:00)。
春節の大移動で新型肺炎の拡大が不安視される
中国ではいま新型コロナウイルスによる肺炎が拡がっています。感染力はあまり強くないものの、ヒト→ヒト感染の可能性の高さを専門家らは指摘しています。
中国政府は1月20日に『100人を超える感染者(患者)が見つかった』と発表。それまでは武漢市の市場に感染源の動物がいると見られ、市当局は市場を閉鎖したので感染者は限定的だと発表していました。しかしここで急速に患者が増えたことでヒト→ヒト感染の可能性の高さが推測されるようになりました。
ヒトヒト感染の可能性はある程度指摘されていた。今後はどのくらい感染しやすいかが焦点になる。また、武漢市以外でヒトヒト感染がどれくらい発生するかも注視する必要がある。
国立国際医療研究センター国際感染症対策室の忽那賢志医長談|朝日新聞デジタルの記事
動物からの感染だけでは200人近い患者の発生を説明できない。
東京医科大の濱田篤郎教授(渡航医学)|朝日新聞デジタルの記事
2020年1月23日、武漢市は新型のコロナウイルスによる肺炎の感染が深刻化したため(死者17人)、武漢市民約1100万人に対し事実上の封鎖措置がされました(市外への拡大を防止するために空港や鉄道などの運行を停止)。
新型でも同じ!肺炎対策はマスクと手洗い・うがい
新型コロナウイルスによる感染を防ぐには外出時のマスク、食事前と帰宅後の手洗い・うがいが有効です。使用したマスクは汚れているので(目に見えなくても)、出来るだけ使い捨てができるものが有効です。
新型コロナウイルスに感染した場合は特定感染症指定医療機関で隔離治療を受ける可能性が高いです。
特定感染症指定医療機関は厚生労働大臣が指定していて全国に数か所あります。(2020年現在4カ所)。関東の場合は東京都に1ヶ所(国立国際医療研究センター病院)、千葉県に1ヶ所(成田赤十字病院)あります。
千葉?と思って調べてみると成田空港、羽田空港、中部国際空港、関西国際空港の傍にそれぞれありました。
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