『土用の丑の日』なので、鰻を食べました。
2017年は、土用の丑の日が7月25日と8月6日、2回あります。
実は「土用の丑の日」に該当する日は、1年間に約6回あります。
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日本の暦は「万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなる」という五行思想「五行説」が基本となっています。
発端は古代中国。
ちなみに、欧州を始めとする西洋では「四大元素説(四元素説)」が、18~19世紀頃まで思想の中心でした。
さて、五行では季節に各元素が割り当てられています。
春 = 木気
夏 = 火気
秋 = 金気
冬 = 水気
残っているのが「土気」。
この土気は「季節の変わり目」が割り当てられ、各季節が始まる四立(立春・立夏・立秋・立冬)直前の約18日間が「土用」と言われるようになりました。
鰻を食べる土用は「立秋直前の約18日間」です。
そして土用の期間はその日その日に干支を割り振っていて、始まりの干支と土用の期間(日数)によって「土用の丑の日」が2回あることがあります。
2017年はその年となっていて、最初の土用の丑の日(7月25日)は「一の丑」、次の土用の丑の日(8月6日)は「二の丑」と言われます。
土用の丑の日に鰻を食べるのは夏バテ対策です。
この習慣について、江戸時代に平賀源内が広めたという説がありますが、もっと古くからある風習に倣っただけという説もあります。
「江戸時代より前から鰻を食べる風習があった」根拠として、夏バテに対する鰻の効果についてよんだ歌が700年代に編纂された「万葉集」に修められています。
石麻呂に吾もの申す夏やせによしといふ物そむなぎ取り食せ
(私は石麻呂に言ってみたのさ、夏痩せには鰻(むなぎ)が良いらしいから採って食べたらと)
痩す痩すも生けらば在らむをはたやはたむなぎを捕ると川に流るな
(げっそり痩せてしまっても生きていられれば良い。鰻(むなぎ)を採りに行ったりして川に流されるなよ)
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いま世界で鰻は19種類確認されていて、そのうち食用になるのは4種類です。
ウナギは昔から食べ物と認識されていて、縄文時代の遺跡からも食用したと思われるウナギの骨が出土しています。
日本の鰻は主に「ニホンウナギ」。
徳川家康の時代に江戸の地が開拓されたとき、江戸(東京)周辺の川や海には多くの泥炭湿地ができて、そこに鰻が住み着きました。
そのため江戸では鰻がたくさん流通し、庶民にも安く提供されたとか。
いまでは鰻は「高い料理」ですが、江戸時代の鰻は蕎麦とほぼ同価格、庶民になじみ深い「労働者の食べ物」だったそうです。
安くても江戸っ子は鰻にもこだわりがあり、
「鰻屋で急かすのは野暮」
「蒲焼が出てくるまでは新香で酒を飲む」
こんな言葉があるそうです。
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ウナギは栄養価が高く、高タンパク、高ビタミン(A、B1、B2、D、E)、DHA・EPAやミネラルが豊富で、さらに消化も良いそうです。
そのため鰻はいまでも夏の滋養食と言われています。
ただ、疲労の研究をしている大阪市立大学の梶本教授によると
食肉など栄養価の高いものを食することが当たり前になった現代において、エネルギーやビタミン等の栄養不足が原因で夏バテになることは考えにくい。
つまり、「夏バテ防止のためにうなぎを食べる」行為は医学的根拠に乏しい。
ちなみに、一年で鰻が最も美味しいと言われる時期(旬)は夏ではありません。
鰻が一番美味しいといわれているのは、冬眠に備えて養分を蓄える晩秋から初冬だそうです。
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