エアコンの室外機を設置するために『ピエール・ド・ロンサール』の鉢を移動させたら枝がボキリと折れてしまい、勿体ないので挿し木に挑戦しました。
バラの挿し木には「緑挿し」と「休眠挿し」があり、5月中旬~6月は緑挿しの最適期です(5月の挿し木は他の時期に比べて成功率が高い)。
【結果】初心者の私でも4本の挿し木が無事に育ち、2018年春には新芽を出しました。
挿し木のタイミング:日中の気温が20~30℃の時期
バラの挿し木は茎から発根させて増やす方法で、発根させる茎を『挿し穂』といいます。
条件がそろえば切り花からでも挿し穂を作ることもできるそうですが、植えられた状態のバラから作った挿し穂に比べると発根は相当難しいそうです。
挿し木を始めるのは日中の気温が20~30℃の梅雨の時期と秋口が適しています。特に、5月~6月は新芽が出るなど成長する時期なので成功率が高いです。
バラの挿し木の注意点は水切れと衛生管理だけなので、初心者でも成功率が高いです。
挿し木の準備
挿し木をするときは挿し穂(茎)の他に、「挿し床用の容器」「受け皿」「挿し床用の土」を用意します。
挿し床用の容器
挿し床を作る容器はポリポットが最適です。
ポリポットは100個単位で、ホームセンターなどで売っています。
受け皿
ポット内の水切れを防ぐため、鉢上げの時期までポリポットを水深2cmほどの深さの水に入れて管理するために受け皿が必要です。
挿し床用の土
雑菌が繁殖すると挿し穂が腐りやすいので、挿し床は赤玉土や鹿沼土を使います。挿し穂の固定と乾燥防止のために粒の大きさは小粒~極小粒がよいです。
挿し穂の作り方
挿し穂の切り口が汚いとそこから雑菌が繁殖して腐ってしまうので、挿し穂を切りだすときはサビや汚れのないカッターやハサミで、スパッと切れ味の良いものを選びます。
挿し穂に適した枝は「今年伸びた元気な枝(シュート)」「適度に硬い」「3~7ミリくらいの太さ」。
細めの挿し穂は発根は早いですがその後の成長が遅いです。太めの挿し穂は発根は遅いですがその後の成長が早いです。丈夫に育てるならば太めの挿し穂が良いですが、発根するまで時間がかかるので挿し穂の切り口が腐って失敗しやすいです。
挿し穂を適当な長さに切り出します(先端の部分は使わない)。葉が多いと水分が蒸発しやすくなり挿し穂が枯れてしまうので、五枚葉を1つまたは2つ残して他は落とします。
切り出した挿し穂は一時間ほど水に浸けておきます。
挿し木をする
ポリポットに挿し床用の土を入れて受け皿にならべ、上から水をかけて土を十分に湿らせます(未使用の割り箸などを使ってポット内をかき混ぜるとよい)。受け皿には水を2センチくらいためておきます。
挿し床に垂直の挿し穴をあけ、一時間以上水につけた挿し穂を挿します。挿し穂の切り口を傷つけると腐りやすいので、必ず挿し穴をあけてから穂を挿します。
鉢上げまでは土を乾燥させない
バラの挿し木で注意するのは挿し床を乾燥させないことです。
常に湿った状態を維持し、土表面に緑色の藻が発生しても問題なので、常に受け皿に水がある状態を保ちます。
新しい水は上からかけずに受け皿に入れ、葉水をします。
挿し穂はまだ根で固定されていないため、水がかかった衝撃で姿勢が崩れ、切り口を傷めてしまいます。
新しい芽が出たらポットの穴を確認し、根が出ていたら鉢上げ(水から出すこと)します。
挿し木の成功と失敗の見極め方
「ポットの穴から根が出ている」「新芽が出た(緑挿しの場合)」となったら、挿し木はほぼ成功です。特に新しい葉が成長したら失敗しにくいです。
「挿し穂が黒くなった」場合は、残念ながら失敗です。
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