秋に繁殖期のピークを迎えるスズメバチは攻撃性が増して、いつもより危険です。
スズメバチは夏の終わりから見かけることが増えますが、これはスズメバチの中で冬眠して越冬できるのが女王バチだけであることが影響しています。
冬眠から目覚めた女王バチは大変弱っていて、エサの樹液や蜜をなめて体力を回復に努めるため大変おとなしいです。女王バチは体力回復後に巣作りを開始し、産んだ卵が孵化する6月~7月頃に巣の周辺では働きバチが活動するようになります。
スズメバチの繁殖期は7月~10月で、スズメバチが一番神経質になる(=攻撃的になる)のは巣が巨大化した9月以降です。スズメバチの警戒範囲は巣から半径10M以下が一般的です。
スズメバチの警戒範囲に入ると、ハチは巣を守るためにヒトや動物を攻撃します。
最初にスズメバチはカチカチと歯を鳴らしながら警告をし、警戒対象の周囲をグルグル回りながら飛びます。この間に立ち去らないと「敵」と見なされて直ちに攻撃されます。黒・赤・青など色の濃い服や、ニオイの強い香水や整髪料をつけている場合は「敵」に認識されやすいので早めに逃げます。
スズメバチの警告音がしたらゆっくりと後退し、地面に伏せます。羽音がすると思わず手で振り払おうとしてしまいますが、これはスズメバチにとって攻撃と見なされ「敵」と認識されます。
スズメバチが攻撃してきたら走って逃げることはほぼ不可能です。反射速度はスズメバチの方が早い上に、スズメバチは時速40キロで飛びます。
スズメバチに刺されると体内で警報フェロモンが発生します。
これはスズメバチの毒から出るフェロモンで、このフェロモンを発しているものは「スズメバチから敵として認定されたもの」となるため、次からは警戒無しで攻撃されます。「突然スズメバチの集団に襲われた」「複数匹にいっせいに刺された」という事例は、この警報フェロモンによる影響だそうです。

スズメバチの巣は早めに駆除が大切。
スズメバチを巣の駆除は危険なのでプロに依頼しましょう。「煙で燻して……」などネット情報にもありますが、全国的に蜂の巣の駆除が原因で火事が発生するケースが増えているそうです。

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