涼しくなって来たのに氷を食べたくなる女の人は「鉄欠乏性貧血」である可能性があります。鉄欠乏性貧血になると、鉄剤による治療、ひどくなると止血剤の投与、ホルモン治療、手術などを検討されます。
今回は鉄欠乏性貧血についてまとめてみました。
鉄欠乏性貧血とは?
鉄分不足によりヘモグロビンが十分に作られないため発生する貧血を「鉄欠乏性貧血」といいます。
具体的な症状としては次のようなものがあります。何となくだるい、疲れやすい、体調がすぐれない、憂うつな気分になったりイライラしたりするなど、漠然とした症状も現れます。
- 顔色不良
- 立ちくらみ
- 動こうとすると動悸・息切れをする
- 爪の不調
- 氷食症(氷を好んで食べる症状)
ヘモグロビンとは?
ヘモグロビンは重要なタンパク質の1つで、血液中の赤血球の主成分です。
ヘモグロビンは肺で酸素とくっついて鮮やかな赤色になり、体中に酸素を運んでいきます。ヘモグロビンが少ないと体の中の色々なところで酸素不足となり、自覚症状がなくても身体にとても負担をかけた状態になります。
例えるならばヘモグロビンが少なくなると体中のあちこちが<高地トレーニングをしている感じ>になり、普段よりも疲れやすくなります。
貧血とはヘモグロビン不足を指す
医師の診断で「貧血」とは、ヘモグロビンの量が少ないことを言います。
「ふらつく」「めまいがする」ことを貧血と勘違いしている人が多いですが、貧血はそのような”感覚”ではなく血液検査でもって判断されます(ヘモグロビン量が少なくても、めまいやふらつきが無い人もいる)。
女性は貧血の慢性化に要注意
女性には月経(生理)があるので貧血が進行して慢性化してしまう可能性があります。このような貧血の進行は一般的に緩やかで自覚症状が現れにくく、貧血を放置していることが多いです(「体の不調」で片づけてしまうことが多い)。
逆に、過多月経(月経時の経血量が多いこと)が原因で貧血になる女性も多いです。次のような症状が見られた場合は”経血量が多い”と判断できます。
- ナプキンを頻繁に変える
- 経血に塊が混じる
鉄欠乏性貧血は鉄剤で治る
鉄欠乏性貧血はまず鉄剤による治療が行われます。鉄剤は内服薬がほとんどですが、注射されることもあります。
鉄剤というと薬って感じですが、内服薬はサプリメントと同様です。鉄欠乏症に陥りやすい妊婦さん(妊婦健診で鉄分をこまめにチェック)、出産で大量に出血した産後の女性などにも鉄剤は処方されます。
経血量が多い女性の場合は止血剤、ホルモン治療、手術などをして治療することもありますが、一般的には鉄剤で治ることが多いようです。
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