台風が夏の気候を連れてきて、台風一過の昨日は最高気温が33℃、先日まで連日25℃をきっていた分、突然の暑さが身に応えます。
こんなに気温の乱高下が続くと子どもたちの風邪が心配です。特に2人とも喉の炎症を起こしやすいので、咳には要注意です!!
子どもの咳は音を耳で聞いて、様子を目で見て注意する必要があります。
咳は体から異物を出そうとする防御反応
咳(せき)は口から肺までの気道のどこかに異物が入り込んだとき、それを外に出そうとするヒトの防御反応です。
異物はチリやホコリだったり、細菌やウイルスだったりします。
風邪をひいたときに「ゴホゴホ」「ゴホンゴホン」と痰などの粘膜が絡まったような咳がでるのは、体内にあるウイルスや細菌を粘膜と一緒に吐き出そうとする反応です。
咳といってもいくつか種類がある
- 乾性咳嗽(かんせい・がいそう)…「コンコン」「コホコホ」といった乾いた咳
- 湿性咳嗽(しつせい・がいそう)…「ゴホゴホ」「ゴホンゴホン」といった痰などの粘膜が絡んだ咳
- 犬吠様咳嗽(けんばいよう・がいそう)…「ケンケン」と犬が吠えているように聞こえる咳
など
咳にはただの風邪(上気道炎、咽頭炎などの普通感冒)や風邪が悪化したときの気管支炎など比較的軽い病気の咳もありますが、インフルエンザや肺炎など重篤化する可能性のある咳である可能性もあります。
ヒューッと笛のなるような音がする咳が出たり、咳以外の症状、例えば発熱などがある場合は急いで医療機関を受診した方が良いです(それ以外でも、細かく音や様子をチェックすることが大切)。
こんな症状があったら直ぐに受診を!!
- 「ケンケン」と聞こえる咳が出る
- 咳で眠れない日が続く
- 母乳、ミルクが飲めない
- 呼吸が苦しくて肩が上下する
- 呼吸が苦しくて小鼻がピクピクふくらむ
- 呼吸に合わせてみぞおちが凹む
- 何日も繰り返し咳き込む
子どもの病気は良くなるのも早いですが、悪化するのも早いです。いつもと違いと感じたら注意深く観察して、いつも通りの生活が出来ていない様ならば医療機関を受診した方が良いです。
市販の咳止め薬を使うのは待って!
素人の判断で咳止めシロップなどの市販薬を飲ませるのは危険な場合があります。
咳の治療は咳をただ止めるのではなく、咳の原因になっている病気を見定めることが大切です。病気によっては体から異物を取り除いた方がいい=咳を留めない方がいいという判断もあるからです。
咳が気になるときは、まずかかりつけ医に受診するようにして下さい。
一歳までの咳のケア方法
赤ちゃんの気管支は未だ発達過程なので、小さなことが原因で咳がでてしまいます。
赤ちゃんは異物に敏感です。赤ちゃんのいる家庭ではタバコなども問題視され、空気清浄機を設置する家庭が多いです。
ちなみに、「赤ちゃんのいる家庭でたばこは控える」というのは、タバコの煙が赤ちゃんの呼吸器を刺激して気管支を傷めてしまうからです。
受動喫煙が騒がれる昨今、いまでは三次喫煙についても研究がされ、喫煙者の服や部屋に染みついたニコチンなどの有害物質が赤ちゃんの健康に被害を与えるという結果も出ています。
3ヶ月頃までは湿度に注意
月齢3ヶ月頃までは湿度をしっかり管理をしましょう。60%くらいに保つといいです。
乾燥すると喉の粘膜が乾いて異物を流せないため咳がでやすくなります。埼玉県の秋・冬は乾燥しやすいので、加湿器を使ったり、洗濯物を室内に干したりするとよいです。
また、小まめに水分をとって喉を湿らせておくことも大切です。
水分をとると喉を潤して炎症を鎮めるだけでなく、痰を軟らかくして出やすくします。但し、冷たい飲み物は喉を刺激してしまうので温い飲み物がおすすめです(喉が刺激されると炎症が悪化する=逆効果)。
9ヶ月頃までは冬の外気に注意
月齢9か月頃までの赤ちゃんの喉の粘膜は敏感なので、急に冷たい空気に触れると咳が出ることがあります。埼玉県の冬は乾燥した冷たい強い風が吹くので注意が必要です。
また、部屋の中で同じ空気を循環させ続けていると空気中の異物が増えてしまいます。窓を締め切りがちのときは意識して、1~2時間に1回の換気を心がけるとよいです。
離乳食が始まったら誤嚥に注意
離乳食が始まったら誤嚥による嚥下性肺炎に気を付けましょう。
誤嚥とは、本来なら食道にいくはずの食べ物がふとした拍子で気管に入ってしまうことです。特大の異物に咳き込むことになります(むせる)。
いわゆる「気管に入った」という状況で、誰にでも起こりうることですが気管支が弱い子どもやお年寄りの場合は異物で気管支が傷つき炎症を起こして肺炎(嚥下性肺炎)になったりします。
誤嚥はどんな赤ちゃんにも起こることなので、ひどくむせたり苦しそうな場合は病院に行きましょう。
スポンサードリンク
コメント