以前一子の頬に酷い湿疹ができたとき、皮膚科を受診してステロイド外用薬・リンデロンが処方されました。
旦那にステロイド外用薬を使った経験があったため、子どもにステロイド剤って大丈夫なの?と被ばくを心配して1回限りで使用をやめました(効果てきめん、この1回のあと直ぐに治りました)。
そんな旦那が甥っ子のステロイド被ばくを心配しています。
私が保湿クリームだと思っていた、甥っ子くんの顔にべったりと広範囲で厚くつけていた白い薬が実はステロイド外用薬だったそうです。
…大丈夫かな、皮膚。
ステロイド外用薬はクセになるから怖い
ステロイド外用薬は湿疹、かぶれ、火傷、虫刺され、アトピー性皮膚炎など皮膚等の免疫の過剰反応を抑えるのに効果があります。
この効果がテキメン!
「ステロイド剤は奇跡のクスリ(万能薬)」や「ステロイド外用薬を塗れば治る」と安易に考えられています。湿疹等で皮膚科を受診すると、子どもでもリンデロン等のステロイド外用薬がよく処方されます。
実際に一子も虫刺されがひどくなったとき皮膚科を受診し、リンデロンを処方されました。
また、医師が処方するだけでなく、患者さん自身がステロイド外用薬を処方して欲しいと熱望するケースも多いです(患者さんの願いを無下に断ることは医師にはできない)。
ステロイド外用薬は用法・用量が大事
ステロイド外用薬の用法・用量は症状に合わせないと危険なので、必ず医師に確認しましょう。ステロイド外用薬は適切な「薬の種類」、「薬を塗る部位」、「使う量」、「使う期間」が大切です。
「以前使ったから」で使用するのは危険です(同じ症状ならば尚更です)。ステロイド剤の間違った使い方をすると副作用が起きる可能性があります。
- 皮膚が赤くなる
- 皮膚が薄くなり血管が透けて見える
- 皮膚が細菌やカビなどの感染症にかかりやすくなる
- 白内障・眼圧上昇による緑内障を引き起こす
ステロイド外用薬は免疫力を落とすため、炎症が肥大・拡大したり、普通はかからない感染症にかかったりします。にきび・多毛・打ち身のような紫斑ができることもあります。
小児の場合は発育不良、多毛、骨粗しょう症、糖尿病などが起こることがあります(強さⅢ群以下ならば小児でも用法・用量を守った使用に問題なし)。
参考:【PDF資料】副腎皮質ステロイド剤(外用薬)のランク分類と副作用・使用方法(公益社団法人 福岡県薬剤師会公式サイト)
ステロイド外用薬の塗り方(ポイント)
- 手をキレイに洗ってから塗る
- やさしく塗り拡げる
- 塗った後、保湿剤を重ねて乾燥を防ぐ(皮膚を保護)
- 入浴後の皮膚が柔らかいときは薬の吸収が良くなる(効果的だが副作用も大きくなる)
ステロイド外用薬の塗り方で一番大切なのは、患部に優しくつけることです。皮膚炎など患部にだけポンポンッと乗せることが大切です。
また、ごしごしと強くすり込んではいけません。皮膚を傷つけてバリア機能を低下させてしまいます。
ステロイド外用薬の塗る量の上限
ステロイド外用薬は塗れば効くというわけではありません。適切な量(顔や首に塗る場合)は子どもの場合はとても少ないです。
- 3~6ヶ月 1g
- 1~2歳 1.5g
- 3~5歳 1.5g
- 6~10歳 2.0g
ステロイド外用薬は腕の内側の吸収率を1とした場合、頭皮は3.5、頸部は6.0、頬部は13.0となっています。
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