「セールスマンお断り」主義であり、自宅のインターホンが鳴っても簡単な対応で帰ってもらうようにしています。今回は置き薬のセールスでした。いわゆる「売薬さん」ですね。「売薬さん」も現代では”株式会社”のようです。
「売薬さん」は富山県独特の商売方法
他人と違うことをすると商売が成立します。「売薬さん」は富山で発祥したあの地方独特のものです。富山県の大学に行ったとき初めて「売薬さん」のことを知り、その面白いシステムに感心したことを覚えています。
「富山の売薬」とは富山県にある医薬品配置販売業の通称です。「配置販売」とは各家庭に予め医薬品を預けて置き(置いておき)、巡回訪問をしたときに中身をチェックして使用分のみ代金をもらう販売方法です。
配置販売を利用するメリット
● 解熱剤、鎮痛剤、胃腸薬など数種類の薬を常備できる
● 費用は使用分だけ
● 半年に1回の巡回訪問で新しい医薬品になる
● 使用期限を気にしなくて良い
但し昔は薬が1回の使用量ずつ個装されていましたが、今は薬局にあるような箱に入った状態で配置され”開封されたら使用”とみなされるようです。つまりあまりお得感がないのですが、製造元が販売する薬が配置されるので1箱でも価格は安く抑えられています。
富山売薬業は「先用後利(=用いることを先にし、利益は後から)」が基本理念です。富山の売薬の始まりは17世紀後半ですが、この当時から富山の売薬さんたちは他と違うやり方を模索していました。その成果は21世紀になっても実り続け、富山の売薬さんは未だにその名を残しているのですね。
因みに富山県では昔のように薬を個装して販売しています(観光・お土産用に)。昭和の香りが漂う絵柄が面白く買うはもちろん見るだけでも面白いです。富山市内では昔の銭湯でお馴染みのケロリンの黄色い洗面器も販売されています。
会社の救急箱設置義務について考察
事業者には救急箱の設置義務があります。業種に因らず全ての事業者に課せられた義務です。所属している保険機関からの薬の配給があったりと事業者の費用的な負担は軽減されているケースが多いようですが、使用期限が過ぎたものを保管していたなど管理が行き届いていない事業所が実際は多いです。
救急箱の設置を義務付ける法律
● 労働安全衛生規則 第633条(救急用具)
● 労働安全衛生規則 第634条(救急用具の内容)
労働安全衛生規則 第633条
● 負傷者の手当てに必要な救急用具および材料を備えておく
● 救急用具等のある場所とその使用方法を従業員に周知する
● 救急用具等は常に清潔に保つこと
労働安全衛生規則 第634条
● ほう帯材料、ピンセット及び消毒薬
● 火傷薬(火傷しそうな作業場の場合)
● 止血帯、副木、担架等(重傷者がでそうな作業場の場合)
薬箱の設置義務は個人事業主にもあります。根拠は「事業者とは何か」です。国税庁の公式サイトでは「事業者」を次のように定義しています。
事業者
個人事業者(事業を行う個人)と法人をいう。また「事業」とは同種の行為を反復、継続、独立して行うことをいう。
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