♪ おに~のパンツは いっいパンツッ つおいぞ~ つおいぞ~♪
オミクロン株の流行で登校・登園を自粛している子どもたち、下の子は幼稚園で習った豆まきの歌を熱唱しています。
♪ にね~んはいても やっぶれっない つおいぞ~ つおいぞ~♪
どんなパンツも2年くらいじゃ破れないかな、と時折混じるオリジナル歌詞につっこんでいたらスマホが鳴って、「幼稚園でコロナウイルス陽性者が出た」との報せが入りました。
保護者(代表)が鬼に扮して豆を投げられる幼稚園の節分イベントは急遽中止した旨を伝えた最後に「豆を配るのでぜひ自宅で撒いてください」の一文。
……家で、ですか?
節分には「鬼」を祓う
「節分」は「立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前日」であり、この季節の分かれ目は邪気が入り込みやすいと思われていたため邪気祓いをする風習があったそうです。
特に立春前日の節分は陰暦の大晦日にあたるため、旧年の穢れを祓い新年の無病息災を祈るため「追儺」が行われました。
この追儺が節分に豆をまいて鬼を祓う現在の節分の前身だと言われています。
家中に豆をまく理由
節分の前身である追儺の影響のようです。
追儺では、役人たちが厄払い役とその手下に扮し、掛け声をかけながら宮中を回ったそうです。これが後の「あちこちを回って鬼を祓う」になったと言われています。
『続日本紀』には追儺は飛鳥時代(6世紀末~8世紀初頭)には行われていたそうです。
日本には死や血などに対して「穢れ(ケガレ)」の考えがありました。
特に国の中心である宮廷では徹底的に穢れを排除。例えば通勤中に死んだ動物を見ただけでその日は宮廷に行かなかったという例もあります。
追儺では宮中のあちこちを回ったと思われます。
豆には魔を祓う力がある
節分では煎った大豆をまきます。これは南北朝時代(14世紀)以降の風習だそうです。
拾いやすさや衛生面から近年は落花生をまく家も増えていますが、本来は『煎った大豆』のようです。
・中国の医学書に「大豆は鬼毒に効果がある」と書かれていた
・魔を滅する「魔滅」の語呂合わせ
・鬼の目を打つ「魔目」という意味
生の豆だと拾い忘れた豆から芽が出て縁起が悪いため、大豆は撒く前に炒るそうです。また豆を「煎る/炒る」は「射る」にも通じ、鬼退治にふさわしいともされています。
豆には鬼(病気)を祓う栄養が豊富
陰陽五行説では大豆を煎ることで鬼を封じ込め、最後に人がその豆を食べてしまうことで完全に鬼を退治したことになると考えられています。
大豆はたんぱく質が豊富で、ビタミンやミネラルだけでなくイソフラボンやレシチンなどのフィトケミカルが含まれます。「フィトケミカル」とは、抗酸化作用や免疫力向上など、健康によい影響を与えるかもしれないものとして、その機能に注目が集まっている物質です。
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