
ペットボトルのキャップを集めてリサイクル業者に売却し、そのお金を寄付して発展途上国にワクチンを届ける活動(通称「エコキャップ活動」)は日本各地で行われています。
一番安いワクチンはポリオ(小児マヒ)で1本20円。20円相当となるペットボトルのキャップは約860個。45Lゴミ袋いっぱいで約3500個、80円相当でポリオワクチン4本分です。
今回問題視している点はキャップの輸送費。
45Lゴミ袋いっぱいのキャップの重量は約7kg。5kgを超えて10kgまでの荷物の送料はクロネコヤマトでは1,390円~。佐川急便では1,386円~。
キャップ回収活動の目的が「発展途上国にワクチンを届ける」ならば、80円相当のワクチン代のために1,000円以上の送料をかけるのは変です。送料と同等額を寄付すればポリオワクチン約70本分になります。
【輸送費>>キャップ回収によって得る資金】という実情のためペットボトルのキャップ回収活動の必要性は常に問われています。
個人的にはエコキャップ活動は自己満足の範囲内のできごとであり、例えばこの活動を慈善活動の1つであると子どもたちに教えるのは抵抗があります。
ただ、今回問題視しているのはポリオワクチンを購入する費用の調達方法であり、ポリオワクチンの重要性を非難しているわけではありません。
ポリオは世界のほとんどの国で終息していますが、あくまでも”ほとんど”。政情の不安や保険基盤が弱く衛生設備が不十分という課題が残るアフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンの3か国は未だポリオワクチンを必要としています。
撲滅するまでポリオワクチンの寄付は大切です。
ポリオは5歳以下の子どもを中心に発症する感染症です。日本ではいま四種混合ワクチンの中にポリオワクチンが含まれています。
ポリオに感染すると200人に1人は一生治らない麻痺が残り、麻痺した患者の5~10%は呼吸筋が動かなくなり亡くなってしまいます。ポリオを防ぐことは子どもたちの未来を守る活動なのです。
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