日本酒を蛇の目猪口で楽しむ”粋な通”を気取ってみませんか?

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シンプルでミニマムな暮らしも良いですが、お酒の種類や季節に合わせた酒器はお酒をより楽しませてくれます。

「蛇の目猪口(蛇の目ぐい呑み)」を知っていますか?

日本酒のオマケに付いてきそうで「安っぽい」という人もいますが、日本酒の味を色で予想して風味が楽しむことができるのに一番適した酒器が蛇の目猪口です。

蛇の目猪口には酒の名前が書かれたものがあります。我が家にも「浦霞」(佐浦酒造/宮城県)と先日購入した「白嶺」(ハクレイ酒造/京都府)の2銘柄あります。

京都丹波の大江山の麓にあるハクレイ酒造で購入した蛇の目猪口

酒の名が入った蛇の目猪口の多くは酒蔵限定品であり、1個300円ほどの安さなのでつい購入してしまいます。

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蛇の目猪口の別名は「きき猪口」

猪口の底に「蛇の目」と呼ばれる青い二重の輪の模様が入った『蛇の目猪口』が『きき猪口』と言われるのは、酒蔵や醤油蔵で品質を確認するためにこの御猪口が使われているからです。

日本酒の品質チェックに猪口(ちょこ)を使う理由

酒器のサイズ・素材・形状で酒の温度は変わり、日本酒は数度の違いで味わいが大きく変わることがあります。

お猪口とは「ちょく」が転じたもので、【ちょっとしたもの】を意味する「ちょく」や、【飾り気がないこと】を表す「直」が転じたと言われています(諸説ある)。言葉の通りぐい呑みよりも小さめなお猪口は注いだ日本酒を数口で飲み干すことができ、ストレートな形状(寸胴型)は味と香りの両方を明確に感じ取れます。

また、御猪口は磁器でできているため薄く、一番味を敏感に感じる舌の部分にダイレクトに日本酒を流し込むことができます。

御猪口の底が”蛇の目”の理由

日本酒の場合、透明度や色味でその味が大体予想できます。透明度が高い日本酒の場合は冴のある端麗な口当たり、逆に黄金色の日本酒の場合は熟成が進みコクのある味です。

2つの同心円を基調とした模様の蛇の目猪口の場合、蛇の目模様の白い部分で日本酒の「透明度(冴え)」を計り、青い部分で日本酒の「光沢」をチェックします。

因みに、蛇の目模様のもとは弓の弦を巻きつけるために腰周辺につける武具で、蛇の目模様をした家紋は「弦巻紋」と言われます。今の熊本県にあたる肥後国の藩主・加藤清正(加藤家)の家紋は蛇の目紋でした。

日本酒とセットで酒器を贈るならば?

贈る日本酒の種類に合わせた御猪口・ぐい呑み・グラスが良いです。蛇の目猪口は万能ですが、日本酒好きはもう持っている(自分で集めたい)可能性もあります。

  • 吟醸酒…香りを楽しめるように飲み口が広いラッパ型
  • 純米酒…米の風味を楽しめるように口が細い卵型

夏は吟醸と冷酒器がおすすめ

暑い夏に冷酒を楽しみたい場合は、氷とお酒を入れる部分が別になった酒器がおすすめです。HARIOの地炉利(ちろり)はNHKでも紹介された高機能でデザイン性も高いため贈り物には最適です。

飲む方の器は温度が変わらないうちに飲み干せるようにお猪口が良いです。夏なので涼を感じるように素材はガラスや金属がおすすめです。Brume(ブルーム)はルイヴィトンの革を手掛けたデザイナーが手掛けた美しい酒器です。一風変わった不定形のデザインは霞(かすみ)をイメージしたものです。

冬は本醸造と錫製ちろりがおすすめ

昔から「錫で燗をつけるとワンランク上がる」と言われていて、高いイオン効果をもつ錫はお酒の味わいを柔らかく・まろやかにすると言われています。熱伝導が高いので寒い日に早く暖まりたいという人には、燗が早くつく錫製の酒器がおすすめです。

熱燗は電子レンジでもできますが、地炉利(ちろり)を使ってお湯を沸かした鍋でじっくり温める方が風情があります。

お祝いは純米大吟醸と口の広いグラスがおすすめ

純米吟醸は香りも楽しみたいので、飲み口の広いグラスが良いです。サイズは冷したのが温くならない様にお猪口がよいです。 XANAはドイツ人デザイナーが手掛けたモダンな日本酒用グラスです。直線と曲線を併せたデザインが魅力です。

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