両頬が紅いのはリンゴ病(伝染性紅斑)

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長女がリンゴ病(伝染性紅斑)に感染しました。

気付いたのは幼稚園にお迎えに行ったときで、遠目にみて頬が赤いのがすぐに分かりました。しかし、外で楽しく友だちと遊んでいたところに行ったので、暑さで火照ったのだと思っていました(発熱して火照っているおそれもあったので体温を計測したら平熱)。

次に考えたのが何かのアレルギーです。アレルギー反応がでると発疹が出るイメージがあったからですが、娘の頬表面はすべすべ。いつも通りの滑らかさで、発疹というより赤みがかっただけの感じでした。

朝になっても赤味がひかず、かといって熱もなく元気なので幼稚園に連れていくと「リンゴ病かもしれません。すみません、違うクラスの子が昨日からリンゴ病で休んでいるんです」と先生。

…おぉ(-_-)

おたふく風邪疑惑の次はリンゴ病疑惑です。今回は近くに感染者がいたことからリンゴ病の可能性は濃厚であり、かかりつけの病院に行くとあっさりと「リンゴ病だね」と言われました。埼玉県内でも地味に流行っているそうです。

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リンゴ病の典型的な症状は両頬の紅斑

まるで紅色のシミのように境界が鮮明な紅斑が両頬に出るのがリンゴ病(伝染性紅斑)の典型的な特徴です…が、個人差も大きく全く紅斑が出ない子もいるようです。
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出ない場合は感染しても気づかず終わるパターンが多い

リンゴ病の原因菌(病原体)は『ヒトパルボウイルスB19』で、感染経路は飛沫感染です。このウイルスに感染すると約1週間くらいして風邪のような感冒様症状が出て、10~20日で両頬に紅斑(蝶型紅斑)が出ます。子どもによっては続いて、脚や腕にもレース状の紅斑が出ることがあります。

ここで注意するのが「ウイルス血症を起こしてウイルスを体外へ排泄する時期=他者への感染性がある時期」です。

リンゴ病の場合は感冒用症状を出す頃(感染後約1週間)が一番感染性が強く、両頬に紅斑が出る頃には抗体産生されて感染性はほとんどなくなっています。つまりリンゴ病を疑った頃にはもう遅いということです。

リンゴ病の確定診断も血液検査(抗体検査)

リンゴ病の診断は臨床診断なので「多分」「きっと」という診断になります。確実にリンゴ病であると確定診断をするためには血液検査が必要になります。

リンゴ病の治療は対処療法が基本

リンゴ病は薬で治療できず、対処療法が基本となります。ほとんどが発熱に対処することになるので解熱鎮痛剤が処方されることがほとんどです。ただ、リンゴ病で発熱はほとんど場合が38℃程度なので解熱鎮痛剤を使わない子も多くいます。

逆に大人がリンゴ病にかかると両頬に紅斑が出ないですが、合併症である関節痛・関節炎を起こす可能性が高いです(成人男子約50%、成人女性約60%、小児10%以下)。

リンゴ病は子どもを中心に流行る

リンゴ病は4~5歳の子どもを中心に流行る感染症ですが、大人も感染します。

国立感染症の感染症発生動向調査では5年くらいの発生周期で発生数が増加する年があります。流行の時期も年によるばらつきは大きいですが、7月上旬に症例数が増加する傾向はあります。

リンゴ病は複数回感染することがある

リンゴ病にかかると生涯免疫ができる(一度かかると二度とかからない)と言われていますが、2回以上かかる人も少なくないようです。

ただ、罹患者の2割くらいが治癒後1ヶ月の間に一度消えた発疹が日光や機械的な刺激などで再びでてくることがありますがこれは再感染ではありません。

出席停止の感染症と厳密な管理はされていない

(伝染性紅斑は) 明確には定められていないが、条件によっては、第3種の感染症の「その他の感染症」として、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまでの期間の出席停止の措置が必要と考えられる。

伝染性紅斑|国立感染症公式サイト

ここで問題視されるのが、リンゴ病の典型的症状である両頬の紅斑と感染のおそれです。「感染させないなら園や学校に行っても良い」と「感染させる恐れがゼロではないので両頬に紅斑が出た状態で園や学校に行くのはよくない」という意見に割れます。

つまり、リンゴ病の出席停止については法律は役に立たず、関係者のサジ加減というのが現実です。

長女が言った病院は金曜日に診察に行ったこともあり、「金曜日は休んで月曜日から幼稚園に行った方が良い」と診断しました。「あの子はリンゴ病ではないか」と先生や保護者等に見られる顔で学校・幼稚園に行くことに難色を示したためです。

血液の病気、免疫不全、そして妊婦は要注意

溶血性貧血、とくに遺伝性球状赤血球症の人が感染すると溶血発作や骨髄の無形性発作が起こることがあります。

妊婦さんが感染すると流産してしまったり、胎児に重い貧血がおこり胎児水腫となってしまうことがあるので注意が必要です(高い確率ではない)。妊婦さんだけは保険で血液検査を受けてヒトパルボウイルスB19 抗体を調べることができます。

妊婦のB19感染が即胎児の異常に結びつくも のではなく、伝染性紅斑を発症した妊婦から出生し、B19感染が確認された新生児でも妊娠分 娩の経過が正常で、出生後の発育も正常であることが多い。さらに、生存児での先天異常は 知られていない。したがって、妊婦の風疹感染ほどの危険性は少ないが、超音波断層検査な どで胎児の状態をよく把握することが必要である。

伝染性紅斑とは|国立感染症公式サイト
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