ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)は殿堂入りした人気高いバラの品種で、 幾重にも重なる花弁と中心にピンクがのる優雅な色調の、花径10cmの豪華な大輪カップ咲きが特徴です。
クライミングローズの系統で伸長力が強く壁面・トンネル・窓まわりなど広い場所への誘引が適しているのでDIYでパーゴラを作ったら…バラが黒星病になり、近くのバラにも感染(?)し始めてしまいました。
【ピエール・ド・ロンサールはうどんこ病には強いが黒星病に弱い】という説があります。今回は黒星病に関する基礎をまとめました。
黒星病(黒点病・ブラッグスポット)はカビが原因の病気
黒星病は梅雨時期や秋の長雨など、葉が長時間濡れた状態だと発生するカビ病です。20~25℃の高湿の時期、梅雨から夏の時期(6月上旬~8月上旬)と秋雨の時期(9月下旬~10月中旬)が一番ひどいです。
黒星病は「黒点病」「ブラック・スポット」とも表記されます。葉に淡褐色から黒色の斑点ができ、黒い点は広がって葉が黄色く変色して落ちてしまいます。時々茎にも発生します。
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悪化すると全て落葉、樹勢が衰えやがて枯死する
黒星病の原因は糸状菌というカビ菌です。
黒星病は雨水(特にはねかえり)を介して病原菌が葉から侵入します。感染した葉には黒くにじんだような斑点や丸い黒斑が多数葉に表れ、やがて黄色くなって落葉します。
黒星病の原因になる糸状菌は越冬してしまう
黒星病は次年度も発生します。原因の糸状菌が病気の葉に残ったまま越冬し、温かくなると飛散して再発します。再発を防ぐためには次の3つが有効です。
- 病気の葉は全て取り除く
- 落ちた葉は全て取り除く
- マルチング資材は交換する
黒星病は薬剤で根絶させるのは難しく、落ちた葉を小まめに取り除くなど地道かつ気長に対処していくしか方法はありません。
黒星病が発生したら手軽に使えるエアゾール剤では殺虫殺菌剤のベニカX、『GFオルトランC』や『ベニカDX』が効果的です。発病初期には『STサプロール乳剤』や『トップジンMゾル』が効果的です。
黒星病の予防(感染拡大の予防)
- 適切に肥料を施す(肥料切れに注意)
- 枝を間引いて風通しをよくして葉を乾きやすくする
- ハダニ防止の葉水は短時間で乾く程度にとどめる
- 雨の跳ね返りでの感染を防ぐためにマルチングする
- マルチングの資材はこまめに交換する
- 黒星病に薬効のある農薬を散布(週1回が目安)
黒星病発生前なら『STダニコール1000』がおすすめです。発病初期ならば『STサプロール乳剤』や『トップジンMゾル』が効果的です。
スプレー剤およびエアゾール剤は散布時に薬剤が皮膚に付着したり目に入りやすいです。散布時は長袖・長ズボンを着用し、帽子、メガネ、マスクを装着するようにしましょう。
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