確定申告、する会社員としない会社員の違い

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確定申告をするようになって今年で4年目。

そろそろ慣れてきたと思いきや、毎年申告したい内容がちょっとずつ変わるので結局毎年慣れない作業。

今回は「確定申告をする会社員」と「申告しなくていい会社員」の違いについてまとめてみました。

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確定申告が必要な会社員の主な例

・年末調整の申告内容を修正したい人

・医療費控除など、年末調整では申告できない控除を申告する人

・初めて住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の適用を申告する人

・ふるさと納税で6つ以上の自治体に寄付している人

・ふるさと納税でワンストップ特例を利用していない人(1つでもワンストップ特例を利用し忘れた場合は確定申告が必要)

・給与の年間収入金額が2,000万円を超える人

・給与所得と退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える人(給与を1ヶ所から受け取っていて、その給与の金額は特別徴収の対象となっている場合)

・年末調整されなかった給与の収入金額と、給与所得と退職所得を除く所得金額、その合計額が20万円を超える人(給与を複数から受け取っていて、そのうち最低1つの給与の金額が特別徴収の対象となっている場合)

確定申告すると年末調整は”なかったこと”になる

年末調整よりも確定申告の申告内容の方が優先されます。

本来は年末調整の修正は、期限内ならば会社の担当者に連絡して修正することができます(修正も会社の義務)。

しかし実際は嫌がる担当者は多く、「修正は確定申告でお願いします」と言われることが多いようです。

医療費控除、ふるさと納税、住宅ローン減税は確定申告が必要

確定申告の方が申告できる控除の種類が多く、年末調整で申告できない控除があります。

会社員が確定申告する必要のある理由として多いのが医療費控除、ふるさと納税(寄付控除)、住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の申告です。医療費控除については絶対に確定申告が必要です。

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ふるさと納税については確定申告が免除される特例(ワンストップ特例)あり。住宅ローン減税については2回目の適用からは年末調整で済ませられる書類が税務署から発行されます。

給与所得と退職所得以外の所得といえば株式譲渡が代表的

「給与所得と退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える」の文言に該当する所得で、会社員に多いのが株式取引などの資産運用で得た所得です。

金融機関の特定口座(源泉徴収あり)を利用して資産運用している人は確定申告不要ですが、特定口座(源泉徴収なし)や一般口座を利用して資産運用している人は確定申告が必要です。

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特定口座の場合は確定申告に必要な取引記録が発行され、税額も計算されているので確定申告が比較的簡単(一般口座は計算も必要)

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確定申告は税金の過不足金の清算手続き

確定申告は毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額と、それに対する所得税・復興特別所得税の納税額を計算して申告することで、源泉徴収された税金との過不足金を清算する手続きです。

申告書は書式が決まっていて、必要書類を揃えて税務署に提出します。

マイナンバーカードとカードを読み取る端末がある人はインターネットで確定申告をすることもできます。

特別徴収とは会社が個人に代わって納税する方式

会社員は1年分の所得税・復興特別所得税を前年度の所得から予測して12分割した金額を会社の給料から毎月天引きされています。

会社は社員に代わって納税するこのやり方を「特別徴収」と言います。

年末調整は会社員限定の確定申告(簡易版)

多くの会社員が確定申告をしなくて良いのは年末調整があるからです。

年末調整で実際の所得額と控除額を申告して正しい納税額を算出します。

過剰に払った人は「還付」、足りない人は「追加納税」することになります。

会社員の多くは特別徴収なので給料に還付金が追加または追加納税分が引かれることになります。

12月分または翌年1月分の給与がいつもより多い(または少ない)原因は税額を調整されたからです。

控除は税金の割引(制度)

控除とはいわば納税金額からの割引制度です。

国が認めた目的に関する支出に関しては、その支出額に応じた金額が納税額から差し引かれます。

この差し引きが「控除」です。

控除とは国や自治体のサポートなので、その内容はよく変更があります。

年末調整は確定申告の簡易版なので、控除として申請できるのは配偶者(特別控除)など最低限の項目です(生命保険料、地震保険料、住宅ローン(※)の返済額の一部など)。

※住宅ローン減税の適用は初年度は確定申告が必要

住民税は確定申告された内容から自動的に算出

給与で天引きされる税金には3つ、所得税、復興特別所得税、そして住民税があります。

所得税と復興特別所得税は国の税収、国税庁(各地の出張窓口である税務署)が確定申告や年末調整を受け付けて徴収を担当しています。

一方で住民税は自治体の税収、各自治体の税務課(またはそれ相当の課)が徴収を担当しています。

国税庁がまとめた個人の所得額は各自治体に伝わり、特別徴収をしている会社員の場合は各自治体が会社宛てに納税通知書を送付します。

納税通知書には6月から翌年5月までの1年間の納税額が記載されています。

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各自治体が発行している所得証明や納税証明書の新年度版が発行されるのが6月1日からである理由

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復興特別所得税は平成49年まで徴収

平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間、納税する義務のある人全員が所得税を徴収するときに復興特別所得税も併せて徴収されます(合計額を国に納付)。

復興特別所得税は2011年3月11日に起きた東日本大震災の被災地の復興に必要な予算約32兆円の財源確保を目的としています。

復興期間は2011年~2020年ですが、復興特別所得税は平成49年(2037年)まで徴収されます。

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復興特別所得税は通常の所得税とは別の扱い(所得税とは別途課税)

復興特別所得税は住民税にも加算されている!

復興特別税は住民税にも加算、平成26年度(2014年度)から一定額が加算されています。

32兆円をまかなうためには所得税だけでも足りないので、住民税とのW徴収となっています。

期間は10年間、2023年までなので所得税よりも先に徴収されなくなります。

また、復興特別税としての住民税は地方公共団体が実施する防災のための施策(小学校や中学校などの耐震化を推進することや、避難道路の整備、避難場所の確保など)に必要な費用の財源を確保するためにも利用されます。

加算される額は1,000円です(原則全員)。

道府県民税の均等割額が1,000円→1,500円、市町村民税の均等割が3000円→3,500円に変更されています。

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