雨粒の大きさは雨を降らせる雲の種類で変わる?

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昨日の夕方に降った雨は粒が大きく、バタバタと屋根を叩く音がうるさいほどの雨でした。関東地区はこれで2日連続のゲリラ豪雨です。

「雨」と言っても、シトシト降る小粒の雨と、今回のゲリラ豪雨のようにバタバタ降る雨とがあります。同じ雨なのにこのような違いが出るのは、雨を降らせる雲(雨雲)の種類が違うからです。

大粒の雨は積乱雲が降らせる

大粒の雨は積乱雲、いわゆる「雷雲」が降らせます。

雨粒の大きさは通常2~4mmで、大粒の雨で5mm程度になります(5mm以上大きくなると空気抵抗で落下中に割れる)。

背の高い積乱雲の中では強い上昇気流があり、雨粒は落ちながら小さな水滴(雲粒や雨粒)とくっつき合い、どんどん大きくなります。

積乱雲が降らせる雨は短時間で、とても強い雨です。「ゲリラ豪雨」もこの種類の雨になります。

雨粒が大きいほど落ちるスピードが速くなり、大きな雨粒になると体にあたると痛いと感じるほどになります。

  • 1mmの雨粒 秒速がおよそ4m
  • 2mmの雨粒 秒速がおよそ6m
  • 3mmの雨粒 秒速がおよそ7.5m

参考:雨粒の大きさ(お天気.com)

小粒の雨は乱層雲が降らせる

小粒の雨は乱層雲、いわゆる「雨雲」が降らせます。

雲を作る雲粒と呼ばれる水滴がくっつき、0.1mm以上の大きさになると地球の重力で落ちてきます(0.5mm以下は霧雨)。

この雨は雨雲がある間、長くシトシトと降る傾向があります。

降水量と危険度について

天気予報では1時間に降る雨の量(雨量)によって、雨の降り方や危険や影響についての表現が変化します。

1時間に10~20mmの雨

「やや強い雨」と表現され、地面からの跳ね返りで足元が濡れる程度の雨を指します(地面一面に水たまりができる)。

1時間に20~30mmの雨

「強い雨」と表現され、2人に1人が「雨音で起きた」と言った場合はこのくらいの降水量だと考えられます。

側溝、下水、小さな川では水があふれ、小規模ながけ崩れが起きることもあります。

1時間に30~50mmの雨

「激しい雨」と表現され、バケツをひっくり返したような降り方で道路を水が川のように流れます。

山間地では土砂崩れやがけ崩れが起きやすくなり、都市部では下水管から雨水があふれることもあります。

1時間に50~80mmの雨

「非常に激しい雨」と表現され、滝ような降り方で傘は全く役に立たなくなります。

山間部では土石流が起こりやすくなり、都市部では地下室や地下街に雨水が流れ込んだり、マンホールから水が噴き出したりすることがあります。

1時間に80mm以上の雨

「猛烈な雨」と表現され、大規模な災害が発生する恐れがあり厳重な警戒が必要となります。

大粒の雨、ゲリラ豪雨の注意点

突発的なゲリラ豪雨は予測が難しく、地中に水が吸収されきれず土砂災害や洪水が起きやすいのが特徴です。近年では、河川や下水道施設の処理能力を超える大雨の発生頻度が高まっています。

ゲリラ豪雨が発生したら事故に巻き込まれないように注意する必要があります。

  • ゲリラ豪雨発生から数分で河川の水が上昇し始める
  • 冠水や洪水を引き起こす危険度が高まる
  • がけ崩れや地滑りを引き起こす危険度が高まる

「今は大丈夫」と言う状況がたった数分で激変することが多々あります。

  • 河川や土砂災害の恐れがある場所から離れる
  • 高い場所に移動する

直ぐに状況が変化するので、子ども自身が危険を回避する方法を知っておくことが大切です。家族でハザードマップを確認し、危険な場所を全員で知っておくことも大切です。

また、河川の氾濫の歴史については郷土史などに残っていることが多いです。石碑が残っているところもあるので、家族で調べてみることも大切な経験になります。

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