風邪?それとも新型肺炎?新型コロナウイルスによる新型肺炎はSARSよりも早いスピードで感染が拡大中

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新型コロナウイルスの感染がどんどん拡大しています。感染の中心国である中国の保健当局は中国国内の感染者数は7711人(前日比+1737人)になり、死亡者数は170人(前日比+38人)になったと発表しました。感染者は中国以外にも広がり、2020年1月29日時点で19の国と地域で100人を超す人が感染しています。

【中国の疾病予防センターの幹部談】

  • 代替わりして増える間隔が短い
  • 感染者が増える速度が速い
  • SARSと比べて比べて患者が増加するペースが速い

新型肺炎の感染の拡大を受けてWHOは2020年1月30日に2回目の緊急委員会を本部で開催し、事態の変化を踏まえて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態にあたるかどうか」を改めて協議することになりました(1回目は2020年1月22日に開催しデータ不足が理由で”先送り”の判断)。

WHOのテドロス事務局長は訪中して2020年1月29日に習近平国家主席らと会見。前回から間を開けずに2回目が開かれることについて、中国国外でもヒトからヒトへの感染が確認されたことなどが理由だと述べています。

私は現在風邪をひいています。もう快方に向かっていますが、一時期は40℃近い高熱に咳。インフルエンザ検査は陰性…正直、新型肺炎を疑いました。武漢に関係した人と濃厚接触していませんが、公共の場で接触していないとも言い切れないため不安は不安でした。

風邪か新型肺炎か分からず不安という人は多いのではないかと思い、今回は新型肺炎の診断方法、新型肺炎がSARSやMERSのときのことを参考とする理由、新型肺炎に対するWHOおよび日本政府の対応をまとめました。

ちなみに、近所のドラッグストアはマスクが売り切れです(高いやつしか残っていない)。

新型肺炎の症状は風邪に似ているけれどどうやって診断?

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発熱・悪寒・咳・痰など典型的な肺炎の初期症状は風邪とほぼ同じですが原因が全く異なるため、肺炎かどうかは胸部X線写真(レントゲン)で診断することができます。その肺炎が新型肺炎かどうかはウイルス検査の結果で診断する必要があります。

【新型肺炎の診断の元となる症例・情報】

  1. 発熱・咳・呼吸困難・息切れのいずれかの症状があるかどうか※
  2. レントゲン写真に肺炎の症状があるかどうか
  3. 武漢への渡航歴がある、または、武漢に渡航歴がある人と接触をした覚えがある
  4. ウイルス検査の結果

新型肺炎の判断は必ず④の結果が必要ですが、日本国内で発症した可能性のある人に対しては①~③の情報をもとに④の必要性を判断しています。日本政府のチャーター機で武漢から帰国している人たちはほぼ全員が④を受けています(数名が検査拒否)。

※日本政府のチャーター機の第1便で帰国した人のうち無症状の2名が検査で陽性反応が出た

なぜレントゲン写真で肺炎と分かるのか?

肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺胞に感染して炎症を起こします。肺炎を起こすと肺胞内などに膿・血液・タンパク質などの空気よりも密度の高い物質が浸み出すため、レントゲンにはそこが白でベタ塗りされたように真っ白に写ります。

風邪は『急性上気道炎』といわれ、鼻から気管支手前にある喉頭までに発生している一過性の炎症です。肺胞等に異常はないためレントゲンにはキレイな肺が写ります。

新型肺炎に予防接種はない!特定の治療法もない!

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新型肺炎の治療法は対処療法、自然に治るのを待つしかありません。

但し、2020年1月29日にオーストラリアの研究所が新型コロナウイルスの培養に成功したと発表しました。ウイルスの培養はワクチンの開発に繋がっています。

新型コロナウイルスの培養に成功したと発表したピーター・ドハーティー感染免疫研究所は、今後WHOを通じてウイルスを世界の研究所と共有。その結果、試験段階にあるワクチンの有効性の評価が可能になりワクチンの早期開発が可能、新型肺炎の正確な診断も可能になり無症状の観戦者の確認も可能になります。

新型コロナウイルスを予防する方法

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日本国内での感染拡大が懸念されている中、厚生労働省などは手洗い、うがいなど一般的な衛生対策を徹底するよう呼び掛けています。

  • 外出時等はマスクを着用する
  • 不特定多数の手が触れる場所に触ったら手を洗う(除菌シートによる消毒も有効)
  • 外出後や咳をした後の手洗い徹底
  • 咳やくしゃみをするときは手やティッシュで口と鼻を覆う(その後直ちに手は洗う、ティッシュは廃棄する)

ウイルスの潜伏期間は不明ですが、SARSやMERSを始めとした他のコロナウイルスの潜伏期間は14日と言われています。

厚労省は万が一感染の疑いがある場合は直ぐに医療機関へ行くのではなく、医療機関に事前に電話をしてから診察を受けに行くようにして欲しいとしています。

新型肺炎はなぜSARSやMERSと比較されるのか?

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2019年12月以降、中国の湖北省武漢市に居住する人を中心に感染拡大している肺炎の原因は新型コロナウイルスです(2019-nCoV)。SARSやMERSも同じように当時は新型のコロナウイルスが原因で感染拡大した肺炎なので、今回の新型肺炎はSARSやMERSと比較されます。

2020年1月現在中国の武漢市を中心に感染が拡大している新型肺炎の原因菌(ウイルス)は『新型コロナウイルス』と言われますが、これはSARSやMERSのときも始まりは同じ『新型コロナウイルス』でした。

SARSは2002年11月に中国広東省で端を発し、中国を中心に32の国や地域に感染拡大した重症呼吸器感染症(異型肺炎)。”原因不明の重症呼吸器疾患”としてWHOが2003年3月15日にSARS(severe acute respiratory syndrome)と名付けました。2003年12月の調査によると報告症例数は8096人、うち774人が亡くなっています(調査期間2002年11月~2003年8月)。

MERSは2012年9月にサウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東地域で広く発生した重症呼吸器感染症です。感染源動物はヒトコブラクダ。日本でMERSの患者はいませんが、2019年11月末時点で報告された診断確定患者数は2494人、うち858人が亡くなっています。

新型肺炎に対し日本政府はWHOの判断を注視

他国に公衆の保健上の危険をもたらすなどとWHOが判断した場合、緊急事態宣言と勧告が併せて出されます。勧告に拘束力はありませんが、世界に広く危機を知らせ、移動や貿易に制限が設けられ、関係各国が経済的な打撃を受けることもあります。

2020年1月22日、23日に開催された緊急会合では新型コロナウイルスによる感染拡大が「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」に当たるかどうかを議論。緊急会合には日米中などの21人の専門家が集められました。

フランスの新聞・ルモンドによると、緊急会合では中国の代表者が「宣言は問題外である」と主張した上に中国の同盟国からも反対があり、激しい議論の結果WHOは時期尚早(データ不足)という理由で宣言を見送りました。

新型肺炎の感染の拡大を受けてWHOは2020年1月30日に2回目の緊急委員会を本部で開催し、事態の変化を踏まえて改めて議論されます(日本時間21時半頃開始)。

自国における新型肺炎の感染拡大を防ぐため色々な国が入国制限や検疫強化に動く中、日本は未だ入国制限せず渡航も一部を除き禁止していません(武漢市のある湖北省全域は渡航禁止)。

日本はWHOの緊急事態宣言および勧告を受けて動く見込み。厚労省は緊急事態宣言がでたら新型肺炎を『指定感染症』に指定するなど踏み込んだ対応に乗り出すと予想されています(指定感染症に指定されると患者の強制入院など厳重な法的措置を取れる)。

WHOの緊急事態宣言および勧告の発布基準

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WHOは次の7つから勧告を発布するかどうか決定します。

  1. 直接関係する参加国の見解
  2. 【場合に応じて】緊急委員会又は再検討委員会の助言
  3. 科学的諸原則及び入手可能な科学的証拠並びに情報
  4. 状況に適したリスクアセスメントに基づいた国際交通を制限せず、かつ人に立ち入らない保健上の措置
  5. 関連する国際的規準並びに文書
  6. 他の関連する政府間組織並びに国際機関によってとられる活動
  7. その他事象に関連する適当な具体的情報。

暫定的かつ緊急の場合は①~④・⑦が議論の中心になります。

勧告には次のような助言が含まれることがあります(一部抜粋)。文言は”助言”ですが、勧告があると以下の措置を行うときに賛同が得やすくなります。

  • 疑いのある者又は影響のある対象者の入域を拒絶する
  • 影響のない者の影響のある地域への入域を拒絶する
  • 影響のある地域の人に対する出国時検査・制限を実施する

WHOの発布した勧告に上記のような内容があれば、日本人が武漢市や中国に渡航を禁止することはもちろん、武漢市や中国国籍の人の入国を拒絶する理由づけができます。

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