富士五湖は平安時代まで3つしかなかった!精進湖・本栖湖・西湖は1つの大きな湖だった

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ふじてんリゾート(山梨県鳴沢村)で行われたYAMAHAバイクのファンイベントに参加し、今回は精進湖の畔にある精進レークホテルに宿泊。翌日は本栖湖で〈ある有名な風景〉を見て、忍野八海で癒されて来ました。

忍野八海といわれる池の1つ「釜池」
小さいと思ったけれど一部深いところがあってキレイな水がこんこんと湧いている

バイクのイベントは可もなく不可もなく…正直なところ不可がちょっと多めで「やや残念」というところでしたが、でしたが、精進レークホテルのおかげでプラスに転じました。

子連れの旅行者である私が何よりも重視するのが乳幼児の歓迎具合。これが意外とどんなに表面を取り繕っても意外と解るもの(不慣れはノーカウント)。精進レークホテルでは歓迎してもらえてとっても気楽、また利用したいと思います。

精進レークホテルはレトロでアットホームな雰囲気。対応もこちらが恐縮する一歩手前の丁寧さで心地よかったです。オシャレでモダンなホテル希望、エレベーター必須の人には絶対におすすめしませんが、館内は清潔で我が家に一切不満なし。サービスも十分満足のいくものでした。

食事もボリューム満点かつ美味、荷物は部屋に運んでくれるし、夕食中に布団をしき、朝食中に布団を片付けてくれます。これで一泊(大人2人、食事と布団つきの幼児1人、食事と布団なしの幼児1人)の総額が約25,000円は嬉しい!

昭和のかほりがする客室から見える精進湖越しの富士山がお見事(ノ゚∀゚)ノ露天風呂からも見れます。

お風呂は内湯(男湯と女湯で広さが違う。夜に男湯と女湯が入れ替わる)と露天風呂(内湯とは建物が違う)があります。スタッフさんによると内湯は富士山の湧き水を温めたもの、露天風呂は温泉だそうです。まだオムツのとれていない次女も一緒にお風呂を楽しめました。

精進湖は富士五湖の1つで最も小さく、河口湖や山中湖のような観光要素は薄いので穏やかな自然を楽しめます。今回は精進湖と本栖湖について調べました。もともとは精進湖、本栖湖、そして西湖は同じ1つの湖だったそうです。

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精進湖を「ショージコ」と読むところに理由あり

精進湖レークホテルの客室からの眺め
朝から夕方の精進湖には釣り船と部活動のカヌーが沢山浮かんでいました

「ショウジン」ではなく「ショージ」と読む精進湖。伊豆⇔埼玉でときどき富士五湖道路を利用していても、富士五湖事態に馴染みがなく「ショージンコ」と呼んでいた私。珍しい読み方をするこの湖の名前の由来は諸説ある中で次の2つが有力です。

  • 富士参詣者がこの湖で沐浴(精進潔斎)したことに由来
  • 富士の背にあたることから「背地」と呼ばれたことが由来

富士山を信仰対象とする山岳信仰がある

富士山の神、または富士山そのものを神として信仰するのが富士山信仰です。

富士山周辺には縄文時代後晩期の祭祀遺跡(千居遺跡、牛石遺跡など。ストーンサークルが特徴)が複数発掘されていることから、この信仰は縄文時代以前からあったという説もあります。

精進潔斎に利用されたから「精進湖」。しかし読み方が「ショージ」なのはなぜなのか?ここに名前の由来のもう一説があります。

精進湖は富士山の噴火で分断された背の海の1つ

もともと精進湖、本栖湖、西湖は「背の海」といわれた湖が平安時代に起きた富士山の噴火により3つに分かれて生まれた湖で(同時期ではなく2回に分けて3つに分断)、この3つの湖は水位が同じであることから今も同じ水脈を共有していると考えられています。

かつての単一湖が「背の海」と言われたように、富士の背にあたる精進湖周辺はかつて「背の地」と呼ばれたという説があり、精進湖の由来は【セノチ→セウジ→ショージ】と一種のウ音便の変化をしたという説もあります。

精進湖から見る富士山は子どもを抱いている

精進湖北側から見る富士山は「子抱き富士」と言われます。富士山の手前に小さな山(大室山)があり、まるでそれが子どもを抱っこしているように見えるからです。

また、精進湖から見える富士山の麓には青木ヶ原樹海が広がっています。

大室山という山は静岡県(伊豆)にもある

「大室山」ときくと伊豆出身の私の頭には伊東市にある大室山が浮かびます。山梨県の大室山に比べると半分程度の高さの山ですが、毎年山焼きをしするので坊主頭のような見た目で目立ちます。

静岡県の大室山にも浅間神社(大室山浅間神社)があります。浅間神社は全国約2,000社はあるそうですが、極めて珍しいのがこの神社には磐長姫(イワナガヒメ)だけが祀られています。

磐長姫は妹姫・木花開耶姫(此花朔耶姫、コノハナサクヤヒメ)とセットで浅間神社に祀られるのが基本。日本書紀の神話が事実なら姉妹仲は微妙(おそらく険悪)であっただろうに。

この磐長姫だけを祀る神社は極めて珍しいというのに伊豆地方にはもう1つ雲見浅間神社(松崎町)があります。この小さな半島になぜそんな珍しい神社が2箇所あるのは磐長姫への同情。

確かに磐長姫と此花朔耶姫の話は「女は中身よりやっぱり顔なんだ」といいたくなる話。長命を約束させる磐長姫をブスを理由に選ばず、短命になっても美人な此花朔耶姫を天孫・ニニギノミコトは選んだんですから。

立地や地形の問題で、そこから富士山は見えない(見えづらい)ため、それが妹姫から隠れている磐長姫と重なりやすかったという点もあります。これらから伊豆地方にはこの社(山)に登って富士山を褒めると不幸に見舞われるという俗説があります。

青木ヶ原樹海は意外にもまだ若い森に分類される

「一歩入ると出られない」という俗説のある青木ヶ原樹海を古代の森のように思っていましたが、実は先に述べた西湖と精進湖を分断した平安時代に起きた大噴火(貞観大噴火:864年)に流れ出た膨大な量の溶岩が焼き払った後に出来たもので約1,200年くらいの比較的若い森です。

青木ヶ原の中には遊歩道があって散策もできます、が樹木が多く広い森なので遊歩道から200~300mほど離れると案内看板の見えなくなり似た風景が続くので元の場所に戻るのが難しいのです。道を外れたところにはむき出しの溶岩もあったりするので、必ず遊歩道を歩くようにします。

ちなみに「青木ヶ原では方位磁石が使えない」という俗説については、確かに地中の溶岩に多く含まれる磁鉄鉱が方位磁針を多少狂わせますが、狂うといっても1,2度なので方位が狂うほどではありません。実際に青木ヶ原を訓練地としている陸上自衛隊では地図と方位磁針で樹海を踏破する訓練も行っているようです。

本栖湖の<ある有名な風景>は日本人には御馴染みのもの

浩庵キャンプ場から見える本栖湖越しの富士山

雨予報だった翌日でしたが、晴れたので<ある有名な風景>を見るために本栖湖まで足をのばしました。そして浩庵キャンプ場から見えたその風景が↑こちら。

この風景はあるものの図案に用いられています。その答えが↓こちら。

千円紙幣E号券の裏面に描かれた「逆さ富士」は本栖湖からの風景を参考にした

千円紙幣E号券と五千円紙幣D号券に描かれている逆さ富士です。

逆さ富士はよく晴れた早朝に見れる可能性が高い

逆さ富士を見るには晴れて富士山が良く見えていることはもちろん、湖面の波が少ないことが大切です。風のない早朝がおすすめです。

逆さ富士がキレイなスポット

  • 本栖湖 西岸(洪庵荘・洪庵キャンプ場)
  • 山名湖畔 平野北岸
  • 河口湖 北岸(大石公園~産屋ヶ崎)

平安時代初期まで本栖湖、精進湖、西湖は1つの湖だった

本栖湖、精進湖、西湖は平安時代初期まで「背の海」と呼ばれる1つの大きな湖で、800年に起きた富士山の噴火による溶岩流で本栖湖が分裂、その後864年の大噴火で精進湖と西湖に解れたという記録があります。

この3つの湖に水が行き来する河川はないものの、本栖湖、精進湖、西湖の水位は同じです。そのため、透水性が高いスコリア層などを通して地下水が行き来していると考えられています。

本栖湖は富士五湖で一番深く、本州で一番透明な湖といわれている

本栖湖の最大水深は121.6mで富士五湖一深い湖です。湖沼型としては極貧栄養湖に分類され、プランクトンが極めて少ない湖なので好条件下での透明度は20m超、本州で一番透明な湖です。

しかし近年は栄養塩類が増加しているため透明度が低下、そのため2001年から本栖湖の水質を向上させる取り組み(水上オートバイやモーターボートなどの動力船の使用禁止、年1回のクリーンアップなど)がされ改善されてきているそうです。

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