昨年に続き今年もクロアリとの闘いが始まりました。
発見したのは旦那で、まずはノズル付き殺虫剤で巣穴を攻撃、粉状の殺虫剤で入口を封鎖し、最後に水攻めして這い出てきた女王アリを打ち取っていました。
水攻めする姿に昨年の子どもの様子が重なり…( ´゚д゚`)エー
アリとの戦いでは女王アリが勝敗を分け、どんなに働きアリを駆除しても女王アリを倒せなければアリの巣はすぐ復活します。
今回はアリの群れにおける女王アリの重要性をまとめました。
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アリとは
アリは世界で1万種以上、日本で280種以上いる昆虫で、種類によっては食用となります。
道徳の授業でオリンピックについて学んでいた子どもが、世界にはいろいろな風習があるというときに「アリを食べる国もある」と教わってきました。
調べてみると、それはタイの話。
タイのイーサン地方には貧しい農民が多く、そのため貴重なタンパク源として昆虫を食べる文化があり、例の赤アリの卵をつかった『カイモッデーン』は高級料理とのこと。
[su_label type=”info”]参考[/su_label]タイ料理:カイモッデーン(ไข่มดแดง) | タイNavi
ちなみにシロアリは”アリ”と付いてもゴキブリに分類されます。
アリは社会性昆虫である
アリは原則として、産卵行動を行う一匹の女王アリと少数の雄アリ、あとは育児・食料の調達・狩りや巣を守るなど巣の運営をする多くの働きアリで大きな群れを作る社会性昆虫です。
社会性昆虫は階層があるなど人間と似た社会的構造を備える昆虫(実際には家族集団)。
アリのコロニーは主に雌が運営する
一年に一回、成熟した巣から処女女王アリと雄アリが飛び立ち、空中で他の巣からきたアリと交尾します。
これを結婚飛行と言い、結婚飛行の時期はアリの種類や地域によって大きく異なり、春から秋にかけて行われます。
交尾で女王アリは一生分の精子を体内に貯め、自分の巣を作りを始めます(雄アリは交尾後に死ぬ)。
女王アリはコロニーを作ると産卵だけが仕事になります。
雌アリの多くは働きアリになる
女王アリの卵は、受精卵なら雌アリが、未受精卵からは雄アリが産まれるようになっています。
初期のコロニーで産まれるのはほぼ雌アリで、多くが働きアリとなってコロニーを運営します。
極少数の処女女王アリはコロニーが成熟すると、あるとき飛び立ち、他の巣の雄アリと交尾するなど、自分のコロニーを作り始めます。
アリの中には他の種類のアリの巣から働きアリや蛹を奪ってきて、そのアリを奴隷として働かせるアリもいます(「サムライアリ」の奴隷狩り)。
サムライアリの働きアリは奴隷狩りに特化してコロニーを運営には携わらず、コロニーを運営するのは奴隷アリたちになるそうです。
働きアリは雌なのに卵を産まないのか
働きアリは雌ですが、女王アリのフェロモンの影響で不妊状態になって、自身は繁殖活動をすることなく、巣の中の幼虫を育てたり、餌を運んだりするなど巣の運営をします。
アリの群れは働きアリを増やして大きくなっていきます。
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女王アリだけが出す特別なフェロモン
アリはフェロモンを触覚で感じることができ、例えば巣から出たアリが迷わず巣まで戻ってこられるのもフェロモンを辿っているからです。
コロニーの長である女王アリの出すフェロモンは特別仕様になっています。
女王アリのフェロモンは働きアリの繁殖を抑える
働きアリも雌なので卵巣がありますが、女王アリの出すフェロモンの影響で繁殖できないように抑制されています。
まれに産卵してしまう働きアリもいますが、その卵は働きアリが食べたり、幼虫の餌となってしまうことが多いそうです。
女王アリのフェロモンをつけていないアリは追い払われる
コロニーの仲間かどうかは女王アリのフェロモンで判断していることが、ある研究機関の実験で分かりました。
アリはコロニーの中で女王アリのフェロモンをつけており、そのフェロモンを付けていないアリが巣に入ろうとすると外敵とみなして攻撃します。
アリにとってフェロモンが全てで、例えば巣を守っていたアリが敵のアリから蟻酸を浴びると、仲間だったアリから外敵と一緒に攻撃されて追い払われます。
この蟻酸もフェロモンの一種なので、蟻酸を浴びてしまったアリはフェロモンが変わってしまうのです。
女王アリのフェロモンを奪って女王になりすます
逆にフェロモンが同じアリならば同じコロニーのアリと認識するようです。
前述したサムライアリの女王アリは、結婚飛行後に他のアリの巣を襲撃してその巣の女王アリを噛み殺し、自分がその巣の女王としてそこの働きアリたちに自分や自分が産んだ卵の世話をさせます。
サムライアリはその巣の女王アリの表面を舐めとって、つまりフェロモンをまとってその女王アリに成りすますと言われています。
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女王アリが死ぬと巣は約一年で壊滅する
庭で見つけたアリを片っ端から駆除したとしても、アリを退治にはほとんど効果はありません。
コロニーで群れになったアリのうち、地上にいるのは約3%でしかなく、残りの約97%は巣の中にいるからです。
アリの退治で最も効果があるのは、産卵を担う女王アリを駆除して巣を不活化することです。
女王アリが死んでしまっても働きアリは巣の運営を続けますが、働きアリの寿命は約1年であり、新しい卵ができないので巣は壊滅してしまいます※。
※時々新しい女王アリを外から迎えることがあり、その場合は巣は復活する
女王アリのフェロモンの効果が切れて働きアリが自家繁殖して卵を産むことがありますが、全て未受精卵で雄アリが生まれてくるため巣の再生はできないようです。
巣の奥にいる女王アリを巣から出すのは大変
女王アリを駆除するには慎重に巣を掘り起こしていく方法が良いようです。
女王アリの存在はコロニーに存続に直結しているため、女王アリは巣の奥で生活しているので大変ですが、根気よく続ければいずれ捕まえることができるそうです。
巣穴を掘り起こしていくときにアリに噛みつかれることがあり、体質によっては噛まれた場所が炎症を起こして赤くなることがあります。
日本にいる一般的なアリならば炎症症状は軽く、抗ヒスタミン薬配合の外用薬を塗って治すとよいです。
患部がひどくなった場合や痛みがある場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
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