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都道府県ごとに違う、埼玉県の道路交通法施行細則

2018年9月、福井県で僧衣で運転をしていた40代のお坊さんが「運転操作に支障を及ぼすおそれのある」ということで警察に停められ交通反則切符を切られたそうです。

この報告を受けて全国のお坊さんが『僧衣でも運転ができるという証明』をするために僧衣でジャグリングや二重跳びをしている画像がSNS上で拡がりました(#僧衣でできるもん)。

運転に関する法律は「道路交通法」ですが、各都道府県には内容をさらに細かく定めた「〇〇県道路交通法施行細則」があります。

埼玉県にも全14項の細則があります。

[su_label type=”info”]参考[/su_label]埼玉県道路交通法施行細則第10条「車両等の運転者が遵守しなければならない事項」

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第1項 二輪車の後部座席で横乗りしない

2輪の自動車の後部座席にまたがらせないで人を乗車させないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(1)

自転車やバイクなどの二輪車で二人乗りする場合、後部座席は横乗りせずに必ずまたいで座ります。

万が一横乗りでバイクに乗っていたら「危険行為」と見なされて「安全運転義務違反」となります。

自転車で注意を受けた女性のなかには「スカートだから」という意見もありますが、服装TPOで二人乗りに合わせた服装選びを間違えただけで情状酌量の余地はありません。

バイクや自転車に乗る場合は万が一の事故に備えて肌の露出が少ない服装(長袖・長ズボン)を選ぶことが重要です。

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第2・3項 正常に作動する警音器とライトを必ず搭載する

警音器を備えず、又はその機能が十分でない自転車を運転しないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(2)

自転車の場合は尾灯テールランプ(反射器材)もきちんとついていないといけません。

尾灯は橙色か赤色のプラスチックでできていることが多いので割れてしまうことなど多々ありますが、100均でも売っているのでキチンとつけるようにしましょう。

運転中、規定によりつけなければならない灯火以外の灯火で他の交通に危険を及ぼすおそれのある灯火をつけないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(3)

道路交通法第52条では、日没時から日出時までの夜間に車両で道路を走行するときはライトをつけなければいけないと規定しています(50m先が明瞭に見えない場合は昼間でも灯火必須)。

無灯火走行は自転車でも違法です。

50,000円以下の罰金となっていますが、実際には素直に注意を受けていれば注意ですむケースがほとんどです。

但し、無灯火で事故を起こすと責任が重くなります。

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第4項 安定性のない方法で運転しない

かさをさし、物をかつぎ、物を持つ等視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(4)

雨が降っていると下校時間に警察が傘さし運転をしている高校生に注意する姿をときどき見かけます。

あれは厳密には違反になります。

この項目で注意しないのが違反かどうかを判断するポイントに具体例がなく、「安定を失うおそれのある方法」と警察官よって判断が異なることです。

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第5項 運転に適した靴を履く

げた、木製サンダルスリツパ又はハイヒール、その他運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて、自動車又は原動機付自転車を運転しないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(5)

これは自動車教習所で習うことで、踵のない靴やヒールのある靴が該当します。

この項目も前項と同様に「 運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物」と具体例はないので、警察官の判断によって大きく異なることになります。

県によっては履物だけでなく 「運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物や衣類」と服装も含んでいることもあります。

僧衣での運転が違反という判断に値したのは福井県の細則が履物と衣類だったからのようです。

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第6項 スマホ運転をしない

自転車を運転するときは、携帯電話用装置を手で保持しての通話若しくは操作をし、又は画像表示用装置に表示された画像の注視をしないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(6)

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第7項 カーラジオ等の音量は控えめで設定

高音でカーラジオ等を聴く、イヤホーン等を使用してラジオ等を聴くなど安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(7)

”車両”なので自転車も該当します。

自転車を運転しながらイヤホンで音楽を聴くスタイルをよく見かけますが、安全のためには音量をセーブすることが重要です。

最近はEV車両が増えていて、モーター音はとても静かなのでより注意が必要なようです。

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第8項 車のドアを開けっぱなしにしない

道路において、交通の妨害となるような方法で、ドアを開いたまま駐停車しないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(8)

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第9項 積雪・凍結時は滑り止め措置が必要

積雪又は凍結によりすべるおそれがあると認められる道路において、自動車(大型自動二輪車及び普通自動二輪車を除く。)を運転するときは、駆動輪にタイヤチエーンを取り付ける等すべり止めの措置を講ずること。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(9)

関東平野部でも数年に一度積雪があるので、冬はスノータイヤへの交換やチェーンは必需品です。

[su_label type=”info”]関連記事[/su_label]関東平野部は数センチの積雪で大パニック!何年かに一度でも雪対策は忘れずに! | 『 』

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第10項 石や泥を道路に持ち込まない

路外から舗装された道路に入る場合には、車両に付着した泥土等の状態を確認し、泥土等を路面に落とさないための措置を講ずること。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(10)

石や泥を道路に持ち込むと、汚れはもちろん、石が路面を傷つけてしまって交通の妨げになってしまいます。

雨でぬかるんだ場所(路外)から道路に入る場合は特に注意が必要です。

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第11項 ダブルタイヤ付き車両向け注意

ダブルタイヤを付けている自動車で、石、コンクリート片等がタイヤの間にはさまるおそれのある採石場、河原、その他の場所を通行したときは、タイヤを点検し、石等の飛散防止措置を講ずること。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(11)

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第12項 ナンバープレートは必ず付ける

普通自動二輪車(原動機の大きさが、総排気量については0.125リットル以下、定格出力については1.00キロワット以下のものに限る。)又は原動機付自転車(以下この号において「原動機付自転車等」という。)を運転するときは、市町村(特別区を含む。)の条例で定めるところにより当該原動機付自転車等に取り付けることとされている標識及び当該標識に記載された番号を当該原動機付自転車等の後面に見やすいように表示すること。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(12)

125㏄以下のバイクに乗るときは、市町村(特別区含む)の条例で定めたナンバープレート標識を、後面の見やすい場所につけます。

市外に引っ越した場合は旧住所地で今までつけていたナンバープレートを返却し、新住所地で新たなナンバープレートを発行してもらいます。

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第13項 ナンバープレートを隠さない

道路運送車両法による自動車登録番号標又は車両番号標に、赤外線を吸収し、又は反射するための物を取り付け、又は付着させて、大型自動車、普通自動車(原動機の大きさが、総排気量については0.050リットル以下、定格出力については0.60キロワット以下のものを除く。)又は大型特殊自動車を運転しないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(13)

「ナンバーを機械で読み取れなくするカバー等をつけてはいけない」ということです。

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思いやり運転が安全運転の基本

自動車を運転する場合において、規定により補聴器を使用しない場合は規定する標識を付けるべきこととする条件を付されている者が補聴器を使用しないで表示自動車(当該標識を付けた普通自動車をいう。以下この号において同じ。)を運転しているときは、危険防止のためやむを得ない場合を除き、進行している当該表示自動車の側方に幅寄せをし、又は当該自動車が進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる表示自動車が当該自動車との間に規定する必要な距離を保つことができないこととなるときは進路を変更しないこと。

埼玉県道路交通法施行細則第10条(14)

表示自動車とは「初心運転者標識」「高齢運転者標識」「身体障害者標識」「聴覚障害者標識」のいずれかを窓などに貼って表示している車両のことです。

「初心運転者標識」 と「聴覚障害者標識」は表示義務があります。

これらの車両に対しては思いやり運転をして、幅寄せや割り込みなど危険な行為はしてはいけません。

他県のユニークな細則を紹介

福井県の暴走族の取り締まり

自動車(大型自動二輪車および普通自動二輪車を除く。)に運転者以外の者を乗車させて運転する場合において、その者が交通の危険を生じさせ、または交通の妨害となるような方法で身体を車外に出し、または物件を車外に突き出し、もしくは車外で振り回したときは、直ちに、交通の安全を確保するため必要な措置を講ずること 。

福井県道路交通法施行細則第16条(11)

大型自動二輪車または普通自動二輪車に運転者以外の者を乗車させて運転する場合において、その者が旗、のぼり、鉄パイプその他これらに類する物を突き出し、または振り回したときは、直ちに、交通の安全を確保するため必要な措置を講ずること。

福井県道路交通法施行細則第16条(12)

沖縄県の牛馬車に関する規則

交通のひんぱんな道路で牛馬車に乗車して運転しないこと。

沖縄県道路交通法施行細則第12条(4)

京都府の急坂対策

自動車又は原動機付自転車を運転して勾配の急な区間の長い坂道を下るときは、その直前において当該車両のブレーキの性能を検査し、確認すること。

京都府道路交通規則第12条(6)

東京都は横断歩道ルールを改めて勧告

前方にある車両が歩行者を横断させるため停止しているときは、その後方にある車両は、一時停止し、又は徐行して、その歩行者を安全に横断させること。

東京都道路交通規則第8条(1)

愛知県の「名古屋走り」対策

車両通行帯(以下「通行帯」という。)が設けられている道路で二以上の通行帯を通行できる場合において、みだりにその通行帯を変えて通行しないこと。

愛知県道路交通規則第7条(1)

『名古屋走り』とは名古屋市およびその近辺で見られる特有の行儀の悪い運転および道路交通法違反の総称です。2018年現在、愛知県の交通事故死者数は15年連続で全国ワースト1位です。

名古屋走りの代表例、信号無視、速度超過、ウインカー出さずに車線変更、車線またぎ、右折フェイント、早まがり、右折中の追い越し、歩行者軽視。

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