『師走』とはよく言ったもので12月はイベントが多い上に「年内にやっておかなければいけないこと」と「年内のうちにやっておきたいこと」をごちゃ混ぜにして忙しくしている1ヶ月です。
12月にやるべきこと
- クリスマスツリーを出す
- クリスマスの準備をする
- 年賀状の準備をする
- 大掃除
- 正月の準備をする
今回は新年を気持ちよく迎えるための年賀状と正月準備についてまとめました。
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年賀状は毎年12月25日を目安に投函する
年賀状の引き受けは例年12月15日から始まります。
2020年の年賀状の引き受けも2019年12月15日(日)から始まります。
元旦に必ず年賀状が相手先に着くようにするには例年12月25日までに差し出してもらえるよう郵便局はアナウンスしています(回収最終時間前にポストに投函でも可)。
年賀状には『年賀』と書く
「年賀状かどうか」は郵便物に赤く書かれた『年賀』という文字で判断されます。
年賀状用でないはがきを年賀状にする場合、赤いペンで切手付近に『年賀』と自分で書くのを忘れないようにします。
『年賀』と書かれた郵便物については12月15日以降は元旦以降に配送されます。
分別の手間を軽減するため、投函口が2口以上あるポストについては1つが『年賀状用』の投函口になる場合があります。
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年賀状の賀詞(祝いの言葉)には要注意!
『賀詞(がし)』とはお祝いのときに使われる言葉、いわゆる定型文です
。年賀状は新年を祝う挨拶状なのでいくつか賀詞があります。
年賀状作成ソフトや年賀状作成サイトのテンプレートにはいろいろなデザインがありますが、好みで選ぶ前に宛先に合わせた賀詞を選択するようにしましょう。
友だちや部下・後輩は正直何でもいいですが、上司や先輩など目上の人宛ての年賀状に使う賀詞は要注意です。
上司や先輩への賀詞は敬語が入っているものを選ぶ
上司や先輩など目上の人に宛てた年賀状には『相手を敬う意志を表す漢字』が使われている次のような賀詞がいいです。
謹賀新年
恭賀新年
恭賀新正
迎春万歳
『謹』は「謹んで(つつしんで)」、『恭』は「恭しく(うやうやしく)」というように相手に対する敬意が表現されています。
迎春万歳の『万歳』は古代中国で「現皇帝の世が栄えていることを祝う言葉」であり「いつまでも栄え続けて欲しい」という願いがこめられています。臣下→皇帝なので敬語になります。
上司や先輩への賀詞で賀正や迎春は使わない
『賀正』は「恭賀新正」を略したもの、『迎春』は「迎春万歳」を略したものです。
どちらも相手への敬意を表す『恭』や『万歳』を省略して短くしているので対等な関係もしくは目上→目下に使うのが一般的です。
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1月は未だ冬なのになぜ『迎春』なのか
賀正の『正』も迎春の『春』も「一年の始まり」を意味します。
1月なのに春の字を使うのに違和感があるのは今の太陽暦に無理矢理合わせたからです。
古代の日本では陰暦を使用、陰暦の正月(旧正月)はいまの立春(2月3日頃)です。
『立春』は春の始まりの日、春が一年の始まりだったのです。
中国人観光客が増える『春節』も陰暦の正月シーズンになります。
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正月は歳神様(トシガミ)をお迎えする行事
『正月』は「その土地やその家を守る歳神(トシガミ)様を迎える行事」です。正月に飾る門松、しめ縄(正月飾り)、鏡餅は歳神様の訪問に関係しています。
門松は歳神様がやってくるときの目印
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歳神様は門松を目印にして家に来ます。門松には色々ありますが、とりあえず松が使われていれば後は何でもOKです。松以外、竹や梅や縁起物の葉牡丹などは後付けなのです。
松は古来から『神が宿る木』と考えられています。神を祀る(まつる)や神を待つ(まつ)に通じています。松は1,000年生きると言われているため長寿の木と考えられています。
自宅に高級旅館並みの広さと趣きの玄関があれば〇万円の門松を飾りますが、我が家はモダンな外見が売りの一般的な広さの建物。冬は北から強い風が吹くので小さな門松は吹き飛ばされてしまうため結局玄関の靴箱の上にシンプルな飾りを置くのが限界です。
しね縄飾りは家の中を神聖な場所として清める
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しめ縄で囲まれた部分は神域であり、扉にしめ飾りをつけることで建物内を神聖な場所として清めます。
しめ飾りのデザインは建物のデザインとともに変わってきました。昔は玄関扉に引き戸が多かったので、扉の上に暖簾(のれん)のように飾っていました。今は押し戸(開き戸)の家屋が増えたので玄関扉に飾るデザインが一般的になっています。
最近のしめ飾りは華やかで色々な色のものがあります。どの色を使わなければいけないというルールはないので、玄関扉の色に合わせて選ぶ人が多いです。我が家の玄関扉は赤なので一見地味なしめ飾りがとても映えます。
鏡餅は家にてくれた歳神様の休憩場所
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建物に入ってきた歳神様は正月の間は鏡餅で身を休めています。
神様のいる場所なので、鏡餅は”上座に飾る”、”見下ろさない様に高い位置に飾る”のが一般的です。
歳神様が宿ったものを食べることで鏡餅は1月11日に下ろして、割って、食べます。
乾いて固い餅を切って柔らかくするのに時間がかかる、カビがついたものを食べるのに抵抗があるという場合は個装された切り餅が中に入っているような見た目だけ鏡餅がオススメです。
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正月の準備は12月13日にやる
正月の準備は伝統では12月13日に始めます。
会社の冬休みが12月28日頃から始まるのが一般的なので、12月13日は「早い」という印象ですが、この日にやる(始める)のには意味があります。
12月13日に準備をする理由
この12月13日は「鬼宿日(きしゅくにち)」といい、「”鬼が休んでいる日”だから正月の準備を邪魔されない」「縁起のいい日」と言われているからです。
因みに”鬼”とは、よく物語や絵本に登場するような”鬼”だけでなく、霊(幽霊)・邪悪なもの・悪い気なども該当します。病気も鬼の一種と考えられます。邪悪なものがない日=神聖な日なので、今でも神社や寺院は12月13日に大掃除(祓)をします。
年越し準備は12月28日まで
正月の準備は12月28日までに終えるのが一般的です。
12月28日は”縁起の良い日”、末広がりの「八」の日です。
縁起の良い日に始めて縁起の良い日までに終わらせる、それが伝統的な正月の準備です。
今ではライフスタイルの変化により秋や夏に大掃除する人も増えています。
気温が低くない時期の方が身体的に楽、気温が高い方が汚れが落ちやすい、年末はゴミだしが大変、年末は慌ただしいなどが理由として挙げられます。
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関東エリアの常識は全国的な常識ではなかった
関東エリアはしめ飾りや門松を1月7日に外し、1月11日に鏡開きをします。
実はこれ、関東エリアに多い地域限定の常識です。
もともとはしめ飾りや門松を外すのは旧暦で月が替わる1月15日、鏡開きは1月20日に行われていました。
なぜ関東エリアは違う日にする地域が多いのか?
それは江戸幕府の影響です。
江戸時代の始まりの頃は関東エリアでも1月15日にしめ飾りや門松を外していました。
しかし、1662年に江戸でしめ飾りや門松を外して燃やした火で始まり、あちこちのしめ飾りや門松に引火するという大きな火災が発生したため、幕府は「1月15日よりも前に飾りを外すように」と令を出たため1月7日に外すことが定着しました(燃やすのは1月15日)。
鏡開きが11日なのは、3代将軍・徳川家光が4月20日に亡くなったため20日は月命日になったからです。
そのため鏡開きの日は変更することになり、鏡開きの日を「イイ日」の語呂合わせで1月11日にしたそうです。
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