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ところてんも寒天も原料はテングサなのに、寒天の方が食べやすい理由

 私が生まれた伊豆は天草(テングサ)の名産地で、この夏に帰省したときは家族で『ところてん』を楽しみました。

 ところてんの食べ方は地域や家庭によって異なり、私や上の子は黒蜜をかけて食べるのを好みますが、旦那は酢醤油をかけて食べるのを好みます。

 ただ、1歳の下の子はところてんの「磯っぽい臭み」が苦手なようで…調べてみると、この「ところてん特有の風味が苦手」という人は意外と多いです。

 同じくツルンとした喉ごしの食感で涼を楽しめるものに寒天があります。

 今回調べて初めて知りましたが、ところてんも寒天も原料は天草。それなのに寒天には独特の風味がない…その理由をまとめました。

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寒天とところてん、原料は同じでも製法が違う

 ところてんと寒天は天草(テングサ)やオゴノリなどの紅藻類を原料としています。

 原料が同じなのに寒天に「ところてんの独特の風味(ニオイ)」がないのは、製法が違うからです。ところてんは天草などから直に作られますが、寒天はところてんを一度凍らせて乾燥させたものから作られます

 つまり寒天は「ところてんのフリーズドライ」なのです。

 寒天はところてんよりも1回多く精製するので、ところてんよりも透き通っていて磯臭さや雑味がありません。

 寒天の原料となる紅藻類は海にあるはずなのに、寒天の産地が長野県や岐阜県なのは「凍らせる」「乾燥させる」の作業が必要だからです。

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日本の夏を乗り切るならアイスよりも寒天が良い

【85℃以上にならないと溶けない寒天は天然の保冷剤】であり、口内でほとんど溶けてしまうアイスとは違い、寒天は体の中に長く留まり全体を適度に冷やす効果があります。

市販されている寒天は粉状または棒状です。寒天は”しっかりと加熱して溶かせば”常温でも固まります。粉寒天の場合はそのまま使用できますが、棒寒天の場合は溶かす前に水に10分程度浸して柔らかくしてから細かくちぎっておく必要があります。

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寒天甘味の代表は「みつ豆」と「あんみつ」

「みつ豆」と「あんみつ」は見た目がよく似ていますが、「みつ豆」のうち餡をトッピングしたものを「あんみつ」というのが一般的です。つまり基本はみつ豆、あんみつはみつ豆のうちの1つとなります。

因みに「みつ豆」の元祖は芋ヨウカンでお馴染みの浅草の舟和。明治39年に角型に切った寒天に、甘く煮た杏・ぎゅうひ・赤えんどう豆を盛って、特製の白蜜または黒蜜をかけた甘味です。一方で「あんみつ」始まりは銀座の甘味処・若松です。

みつ豆ホール発祥の地である舟和本店喫茶室では元祖みつ豆を味わうことができます。年中無休で平日の営業は10:30~19:00、土曜日の営業は10:00~20:00、日曜・祝日の営業は10:00~19:30となっています。

※2019年夏現在の情報なので舟和公式サイトで事前に確認してください。

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