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2021年からジョニーウォーカーのボトルは紙製に移行

酒類用ボトルでは初の試みとして、2021年からスコッチウイスキーの【ジョニーウォーカー】が紙製ボトルで販売されるようになるとのこと。

この紙製ボトルは環境に配慮してプラスチック素材を一切使っていないのが特長。ジョニーウォーカーを製造しているディアジオ社(英国)が、英ベンチャー支援企業パイロット・ライトと共同で設立した新会社(Pulpex Limited)が開発しました。


ディアジオ社(Diageo plc)はギネス社とメトロポリタン社が合併して誕生した酒造企業であり、多数のアルコール飲料を製造。

今回の「ジョニーウォーカー」の他、「ホワイトホース」や「I.W.ハーパー」といった日本でも馴染みのウイスキーや、私がアイルランドで飲んだギネスやキルケニーといったビールの製造元となっています。

合併は1997年。新婚旅行でギネスストアハウス(250年以上続くセント・ジェームズ・ゲート醸造所に併設された観光施設)に行った時にはすでにギネス社→ディアジオ社に変わっていたようです。

ディアジオ社のプレスリリース(2020年7月13日発表)によると、この紙製ボトルは「100% plastic free paper-based spirits bottle」。

開発したPulpex Limitedは日用品や食品を扱う大手ユニリーバ(英国・オランダ系)や食品や飲料を扱う大手ペプシコ(米国)などとも協力し、【持続可能な包装への移行】を進めていくようです。

“We’re proud to have created this world first. We are constantly striving to push the boundaries within sustainable packaging and this bottle has the potential to be truly ground-breaking. It feels fitting that we should launch it with Johnnie Walker, a brand that has often led the way in innovation throughout its 200 years existence.”

Ewan Andrew
Chief Sustainability Officer, Diageo PLC(ディアジオ社の環境責任者)

ディアジオ社の環境責任者であるイーワン・アンドリュー氏によると「このボトルは本当に画期的なものになる可能性を秘めている」とのこと。

同社が新ボトルをジョニーウォーカーで採用したのは200年の歴史の中でイノベーションをリードしてきたジョニーウォーカーがふさわしいと思ったからのようです。

ジョニーウォーカーは世界で最も普及しているスコッチウイスキーの銘柄といっても過言ではありません。世界中で流通し年間2億本以上出荷されています。

ウイスキーとは大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を麦芽の酵素で糖化し発酵させた蒸留酒で、中でもスコットランドで規定された方法で作られたウイスキーを「スコッチウイスキー」といいます。

ジョニーウォーカーの名称は創業者ジョン・ウォーカーの愛称にちなんでおり、ブランドロゴの「シルクハットをかぶって、赤いテイルコートを着て、ステッキを片手に歩く男(=洒落者)」は在りし日のジョンの姿といわれています。

村上春樹の「海辺のカフカ」では赤いジャケットとブーツ、ステッキ、蝶ネクタイで、ラベルの人物に扮してジョニーウォーカーと名乗る人物が登場しています。


「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」-15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。

ジョニーウォーカーは日本では「ジョニ赤」「ジョニ黒」と言われて親しまれています。ジョニーウォーカーのラベルの色は年数を表しており、白は6年もの、赤は10年もの、黒は12年ものです、

創業者である祖父ジョンの愛称に因んだものであり、ブランドロゴに描かれているシルクハットを被り赤いテイルコートを着てステッキを片手に大股で歩く男性は、洒落者として知られていた在りし日のジョンの姿であった。白ラベル(6年物)、赤ラベル(10年物)、黒ラベル(12年物)の三色が世に送り出され、ジョニーウォーカーはイギリス国内のみならず海外にも広まった。

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