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仏式葬儀に参列するときのマナー(曹洞宗)

僧侶が来てお経を唱える仏式の葬式は日本でよく見かけるものですが、同じ仏式でも宗派によって意味や内容が異なります。

私の地元では曹洞宗の寺院が多く、曹洞宗の葬儀内容は他の宗派に比べて特徴があるそうです。

若いうちは“右へならえ”の冠婚葬祭(マナー)で良いですが、アラフォーになったので曹洞宗の葬儀のマナーと基本的なポイントをまとめました。

葬儀は地域差が大きいので本記事はあくまで参考でお願いします。

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曹洞宗とは?

曹洞宗(そうとうしゅう)とは禅宗五家の一家で、鎌倉時代に道元が日本に伝えた禅宗です。道元は中国の僧侶でした。

曹洞宗の開祖はこの道元と、曹洞宗を日本に広めた瑩山けいざんの両人を開祖としています。御本尊は釈迦牟尼仏、いわゆる『お釈迦様』です。

つまり、曹洞宗は1つの仏と2人の開祖を仰ぐ『一仏両祖』で、大本山は永平寺(福井県)と總持寺(神奈川県)です。

曹洞宗の中で葬儀は「故人をお釈迦様の弟子(仏弟子)にする」ための儀式です。

仏弟子になるということは仏門に入ることであるため、俗世での名を捨て戒名を授けられます。戒名を授ける儀式が『授戒』、そして仏の道へと導くために引導が渡されます。

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曹洞宗の葬儀の流れ

まず一般の参列者が葬儀で何をしたらいいか、振る舞いを覚える必要はありません。最近では斎場での通夜・葬儀が一般的であり、斎場のスタッフが丁寧に指示してくれます。

それを踏まえて、曹洞宗の葬儀は次のような流れになります。何となくでも分かっていれば遅れて参加してもどの段階まで進んでいるか分かります。

剃髪
 ↓
授戒①洒水
 ↓
授戒②懺悔文
 ↓
授戒③三帰戒文
 ↓
授戒④三聚浄戒・十重禁戒
 ↓
授戒④血脈授与
 ↓
入棺諷経(この間に参列者は焼香する)
 ↓
こがん念誦
 ↓
引導法語
 ↓
山頭念誦
 ↓
出棺(出棺前に参列者は棺に花などを入れる)
 ↓
荼毘(参列者は荼毘前に焼香、荼毘後に収骨)
 ↓
初七日法要

曹洞宗の通夜・葬儀での焼香は2回が基本

曹洞宗の焼香は基本的に2回のようです。

1回目はつまんで額に押して香炉にくべて、2回目は額におさずにそのまま香炉にくべるようです。

焼香の方法は次の3つがあります。

焼香台で焼香する場合は遺族と僧侶に礼、遺影に合掌して礼するのが一般的です。焼香炉が回ってきた場合、正座している場合は自分の前、椅子に座っている場合は膝の上に乗せます。

立礼焼香 … 立って焼香台に向かう
座礼焼香 … 膝で進んで焼香台に向かう
回し焼香 … 焼香炉が順番に回ってくる

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曹洞宗の僧侶への御布施の相場は30~60万円

来てもらった僧侶に支払うお金は『御布施』となります。名目は“寄付”となります。

御布施の相場は寺院や地域によって大きくばらつき、戒名の格式や文字の多さでも大きく変化するので葬儀会社に尋ねると良いです。

参考としては、曹洞宗の僧侶への御布施は30~60万円が一般的のようです。

御香典は5,000円以上が望ましい(その理由)

最近の葬儀は参列者が供えた香典で賄うケースが増えています。

そのため、新生活のない地域の御香典の額は5,000円以上が望ましいと言われています(故人との関係で大きく変化)。

5000円×60人で御布施が賄える計算ですからね。

香典は現金を“不祝儀用ののし袋”に包みます。

曹洞宗の不祝儀用ののし袋は御香典もしくは御仏前が一般的です。

「座禅で悟りを得て仏になるのを目指して葬儀で僧侶が故人に悟りを開かせる」という考えのため『霊』という存在はないので御霊前はありません。

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曹洞宗の戒名から生まれる御布施の差

曹洞宗の戒名は道号、法名、位階の3つから成り立っています。

道号の代わりに院号がついている戒名があります。

院号は信仰深い家、菩提寺の協力的な家、社会に貢献している家の家人がつけられる号で特別です。

曹洞宗の法名は、曹洞宗の4つの経典からその人にふさわしい漢字2文字を僧侶が授与します。経典は般若心経、観音経、大悲心陀羅尼、修証義です。

位階は信士(女性の場合は信女)と居士(女性の場合は大姉)の2つが基本です。

子どもの場合は年齢により禅童子、童子、孩児、嬰児、水子などが付けられます。

一般的には信士(信女)です。居士は“旦那”を意味し、寺や僧侶を支える在家信者を指します(寺や僧侶のパトロンとなれる裕福な檀家の家人)。

御布施は位階で決まります。

参考までに信士の場合は10~30万円、居士のばあいは50~100万円です。

院号がついた戒名を周囲がすごいという理由

院号は皇族が出家したときに寺に付属して建てた住まい(院)が由来で、もともとは皇族やそれに準じる人しか院号は付けることができませんでした。

※いまでは「戒名に高いお金を払っている」という証

院号がついている人は社会的地位が高く、その寺院の重要人物であることが分かります。

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