遊びにきた義理の甥っ子の前歯が真っ黒で、すきっ歯の様に見えたので旦那とふたりでビックリ仰天。
聞けば『サホライド治療中』とのこと。
今回は子どもの歯の虫歯(乳歯虫歯)の治療で、サホライドを塗布して治療する方法についてまとめました。
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サホライドとは?
サホライドとは「38%フッ化ジアンミン銀溶液」のことを言い、虫歯菌が殺菌されて虫歯の進行を抑える働きがある薬です。
この溶液には38%の銀と5%のフッ素が含まれていて、サホライドを歯の表面に塗布するとハイドロキシアパタイトからリン酸銀とフッ化カルシウムが作られ、これらが虫歯の予防や進行防止に役立ちます。
黒色はリン酸銀の色で、一度塗布して変色してしまうと元にはもどりません(白くするなら削って詰め物をするしかない)。
サホライドを使った治療は歯を削らずこの溶液を塗布するだけで、歯科治療が困難な乳幼児や来院の難しい高齢者の虫歯の治療方法です。
サホライドのメリット
サホライドは塗るだけで完了する虫歯治療なので、削るなど治療に伴う痛みはあまりありません(全くゼロじゃない場合もある)。
子どもにとって歯の治療は恐怖の対象なので、塗るだけで完了するサホライドは子どもへの負担は少なくすみます。
またサホライドは保険適用内での治療なので経済的な負担もありません。
虫歯”予防”のフッ素塗布は保険適用外のこともありますが、サホライドの目的は虫歯”治療”なので保険が適用されます。
サホライドのデメリット
サホライドは使用できる虫歯のレベルが限られているため初期の虫歯にしか使えず、虫歯の部分を取り除く治療ではないため虫歯が再び進行し始める可能性があります(定期的な確認が必要)。
またサホライドを塗布した部分は変色して黒くなり、歯が汚れているように見えてしまうため(保護者の評判は悪い)、サホライドは基本的に永久歯の治療には使用されません(高齢者の歯の治療に使用されることはある)。
参考:子どもに塗るだけ?虫歯予防のサホライド、歯医者さんも賛否両論のワケとは (haisha-yoyaku.jp)
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乳歯虫歯になりやすい時期
子どもには虫歯になりやすい時期があります。
虫歯のなりやすさには歯質など生まれ持った素質もありますが、一般的には奥歯にある第一臼歯が生えてくる1歳半くらいから虫歯になりやすくなります。
臼歯が生えて食べるものの種類が増えると虫歯菌の栄養になるものが増えるからと考えられています。
虫歯になりやすい時期は2歳半を過ぎるまで続きます。
1歳半~2歳半までは口腔内の殺菌力が未熟で、移ってきた虫歯菌(ミュータンス菌)が増殖して虫歯になりやすいです。
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乳歯虫歯が前歯にできやすい理由
乳歯虫歯は上前歯付近の6本がなりやすく、上前歯付近の6本がなる虫歯は「哺乳瓶虫歯」といわれます。
この哺乳瓶虫歯は歯全体を溶かしたり、歯の裏側の神経に近い部分に広がっていくため、比較的ひどい虫歯になってしまいます。
哺乳瓶虫歯の原因は長時間の授乳
哺乳瓶虫歯と言われますが「哺乳瓶」は便宜的な表現で、母乳でもストローマグでも哺乳瓶虫歯になります。
哺乳瓶虫歯は「口の中や歯にずっとミルクや糖分が触れていること」が原因です。
また授乳しながら寝てしまうことが多くハミガキができないというのも哺乳瓶虫歯の原因になります。
強い歯を作って虫歯菌のエサを長時間放置しない!子どもの乳歯を虫歯から守る4つの注意点 | 『 』 (xn--k9jc5i.com)
参考:哺乳瓶虫歯はなぜ出来る?原因や予防方法と治療について | ピントル (pintoru.com)
乳歯虫歯は黒くない(白っぽいことも多い)
乳歯の虫歯は黒とは限らず、永久歯に比べて進行が早い乳歯の虫歯でも、見た目が白っぽい虫歯は進行がとても早いです。
子どもは歯の感覚がまだ鈍いので初期の歯の痛みに気付きにくく、子どもが痛みを訴えた時点ですでにかなり虫歯が進行していることが多いです。
子どもの虫歯の判断は難しいため、定期的な歯科検診が重要になります。
子どもの歯科検診では虫歯予防にもなるフッ素塗布も併せてしてもらうことができるので、定期的な健康診断で子どもの健康な歯を維持しましょう。
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