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西洋芝の枯れ始め、原因は『スジキリヨトウ』

建物の南側にある庭の芝が枯れ始めたのに気づいた頃、旦那が芝の上で灰色のイモムシを大量に発見しました。

『スジキリヨトウ』という芝生の茎や葉を食べる害虫でした。

スジキリヨトウの食害だと見極めるポイント

害虫には活動エリアがあるので、害虫による食害は芝の一部が円形に枯れるなど異様な枯れ方をします。

9月後半~10月前半に芝生の緑が弱まり枯れてしまう被害の原因の大半はスジキリヨトウの幼虫です。スジキリヨトウは寒くなると越冬するために地中に潜ります。

9月のスジキリヨトウの幼虫は老熟していて、旺盛な食欲で活動も最盛期です。あっという間に食害で枯れてしまいます。

さらに、老熟幼虫がいる庭にはスジキリヨトウの成虫(蛾)が卵を産んでいる可能性が高いです。

スジキリヨトウの幼虫は長く土の中にいるので、老齢幼虫がいる庭には3歳の幼虫がいて、数か月後には生まれたての幼虫が活動開始する可能性があります。

スジキリヨトウの駆除には2つの殺虫剤を併せて使うと良い

スジキリヨトウの老熟幼虫による食害は直ぐに広がるので、老熟幼虫はすぐに殺虫する必要があります。即効性のスミチオン乳剤がおすすめです。

スミチオン乳剤は即効性がありますが、持続性はありません。

前述したように老熟幼虫のいるところには若い幼虫や卵がある可能性が高いので長く効く殺虫剤が必要です。これには遅行性のオルトラン錠剤がおすすめです。

オルトランは同じく西洋芝を害すシバツトガやタマナヤガにも効きます。

スミチオンは世界中で40年間使われている安全な殺虫剤

スミチオン乳剤はその高い効果と安全性が評価されて幅広い分野で使用されている農薬(殺虫剤)で、約40年間世界中で使用されています。

液体は黄褐色の乳化油状液体です。

ニオイは酢酸のようですが、個人的には不快さはありません。庭に撒くとふわっと臭いますが、家の窓を急いで閉めるほどの悪臭ではありません。

散布したスミチオンは時間が経つと減少していきます。作物や土壌に蓄積することはありません。

スミチオンは農林水産省の「農薬登録情報提供システム」に登録されています。農林水産省では科学データに基づいて検討し、「使用基準に従って使用すれば安全である」と判断できる農薬だけ農薬取締法に基づき登録しています。

オルトランは1本で害虫の駆除と予防の効果がある

オルトランは浸透移行性のある殺虫剤です。

浸透移行性とは薬用成分が根や葉から吸収されたあとに植物全体に行き渡る性質で、これにより植物が殺虫剤そのものに変化します(効果は2~3週間)。

オルトランの害虫駆除と害虫予防は咀嚼性害虫から吸汁性害虫まで幅広く効果があります。

オルトラン錠剤は灰色の細かい粒で、ムワッとした少し嫌な臭いがしますが撒いてしまえば気になりません(袋を開封したときにぶわっと臭う程度)。

オンオルトランも農林水産省の「農薬登録情報提供システム」にも登録されています。

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