退職した人が次の仕事を見つけるまで支給される『失業手当』ですが、支給には条件があります。
今回は失業手当の基本を、退職理由(自己都合退職)を中心にまとめました。
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失業手当が支給されるのは求職者のみ
一定期間以上しっかりと勤務した会社員が失業すると、失業保険が適用されて『失業手当』がもらえます。
ただし、失業保険は「失業中の生活費を心配せずに新しい仕事探しができるようにするための補償制度」なので、失業手当は『再就職に向けて活動をしているのに未だ就職できていない人』だけが受け取ることができます。
失業手当が支給されるには、次の基本条件と追加条件を満たしていなければいけません。
失業手当の基本条件
失業手当を受け取るには次の3つの条件をまず満たしていることが重要です。
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配偶者の扶養に入っている人、開業届を出している個人事業主には受給資格はありません。
失業手当の追加条件
自己都合退職と会社都合退職によって条件が異なり、自己都合退職に比べて会社都合の方が条件が緩くなっています。
自己都合退職の場合
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会社都合の場合
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配偶者の不正受給の防止策
配偶者の扶養(社会保険等の第3号認定)になりながら失業手当も受け取ることは不正受給です。
この不正受給を防ぐために、配偶者の所属する事業所では配偶者の扶養に入って保険料などを免除する第3号認定申請の際に離職票(原本)の提出を義務付けるケースが増えています。
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失業手当はハローワークで申請手続き
失業手当は自分で手続きしないと支給されません。
例え退職理由が会社都合であっても会社が手続きしてくれないので注意しましょう。
失業手当を申請する場所と提出期限
受給資格がある人は離職日(退職日の翌日)から1年以内に、自分の住所地を管轄するハローワークに必要書類を提出しなくてはいけません。
ハローワークでの申請に必要なもの
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育児等の都合で「今は働けない」場合の特例
失業手当の支給を希望する場合、離職日から1年以内に申請しなければいけません。
但し、育児・介護・病気療養等により「今は働けないけれど再就職の意志はある」という人に対しては申請期間を伸ばす制度があります。
申請できるのは「申請期限の延長」であり、支給されるには延長後に再度申請をしなけれなりません。
離職票とは
離職票は退職した会社が発行します。
会社は退職者に対して原則退職日から10日以内に離職票を発行義務があるので、2週間過ぎても手元に届かない場合は会社に問い合わせておきましょう。
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失業手当の支給額
失業手当の支給額は退職前6ヶ月分の月給(賞与・臨時収入を除く)を180で割った金額の45~80%です(上限あり)。
例えば過去6ヶ月間の平均月給が30万円の場合、日当が4,500~8,000円になる計算です(賃金低めの方が高い利率が適用される傾向あり)。
失業手当の給付期間(所定給付日数)
失業手当は退職理由、退職時の年齢、雇用保険の加入期間の3つで給付期間が決まり、ここでも退職理由が大きく影響します。
自己都合の場合は最長150日間。
会社都合の場合は最長330日間。
このように給付期間は倍以上異なります。
給付最終日は離職日から1年間
給付最終日は離職日から数えて1年間です。
2016年6月30日に退職した場合、離職日は2016年7月1日、給付最終日は2017年6月30日になります。
1年間経ったら給付日数は残っていても支給は打ち切り。
2016年6月30日に退職した人が2017年4月1日に失業手当を申請した場合、失業手当は2017年6月30日までの61日間分しか受給されません。
遡って150日間分もらえることはありません。
残った日数分をまとめて支給されることもありません。
書類がそろったらできるだけ早くハローワークに行くことをおススメします。
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失業保険を申請した後の義務
必要書類をハローワークに提出したら、あとは失業手当が支給されるわけではありません。
求職中を証明する意味でも、受給には一定の義務が発生します。
受給説明会に参加する
ハローワークに必要書類を提出したら、後日開催される受給説明会に参加しなくてはいけません。
受給説明会では失業保険制度に関する説明があります。
持ち物は雇用保険受給資格者のしおり、印鑑、筆記用具です。
受講後に雇用保険受給資格証、「失業認定申告書」を受けとり、第1回目の失業認定日が知らされます(第1回目の失業認定では手当がもらえない)
失業認定の申請
失業手当の受給には失業認定が必要です。
具体的には失業認定報告書に就職活動内容を記入し、雇用保険受給資格証を添付して提出する必要があります。
就職活動として、2回以上の求職活動実績が原則必要です。
求職活動実績として認められるのは「実際に求人募集に応募した」「就職相談した」「再就職に向けた資格試験を受けた」などです。
「求人雑誌を買っている」「知人に紹介を頼んでいる」などは実績として認められません。
こうして受けた失業認定の有効期限は4週間。
原則として受給期間満了まで4週間ごとに失業認定を受ける必要があります。
待機期間に注意する
ハローワークで最初に離職票などを提出して受給資格を決定した日から一定期間は「待機期間」になります。
待機期間中に働くと待機期間は延長されます。
日雇いバイト、家業や知人の事業の手伝い、内職すべて「働く」に該当します。
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失業手当支給日は退職理由で違う
失業手当では「失業理由」が最も重視され、退職理由により「一般受給資格者」と「特定受給資格者」に区分されます。
自己都合による退職の場合は『一般受給資格者』に区分され、失業手当を最初の3ヶ月間は受給できない給付制限があります。
会社都合による退職の場合は『特定受給資格者』に区分され、一般受給資格者とは違って3ヶ月間の給付制限がありません。
「自己都合で退職するとすぐに失業保険もらえない」とよく言われるのは給付制限によるものです。
[su_label type=”info”]参考[/su_label]失業保険のスケジュール!退職日・失業認定日・振込日までの流れ
自己都合と会社都合の境界はあいまい
失業理由(退職理由)については退職した会社から発行される離職票で大方決まります。
助成金の事情やブランド力低下を恐れる会社の場合は「自己都合」ですまそうとするケースも多く、離職票の内容により自己都合と判断されるケースも少なくありません。
このような場合は「”会社都合”に値する正当な証拠」を持参し、ハローワークにて正しい評価をされるように相談しましょう。
会社都合と主張できる理由(一例)
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体力不足、心の障害、病気、負傷、器官系の障害が原因だったり、親の死亡もしくは病気による扶養の必需性において退職せざるを得ないなども会社事由になることがあります。
破産や大幅な人員削減は外部から調べる方法がありますが、採用条件と実際の労働条件に差があることなどは退職する前から証拠を準備しておくことが重要です。
[su_label]ー この記事はここで終わりです -[/su_label]
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