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新型肺炎、SARSよりも早いスピードで感染が拡大中

新型コロナウイルスによる新型肺炎の感染者が増えているそうです。

感染の中心国である中国の保健当局は中国国内の感染者数は7711人(前日比+1737人)になり、死亡者数は170人(前日比+38人)になったと発表。

感染者は中国以外にも広がり、2020年1月29日時点で19の国と地域で100人を超す人が感染しています。

中国の疾病予防センターの幹部によると、

  ・代替わりして増える間隔が短い

  ・感染者が増える速度が速い

  ・SARSと比べ、患者が増加するペースが速い

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新型肺炎、SARSやMERSと比較される理由

2019年12月以降、中国の湖北省武漢市に居住する人を中心に感染拡大している新型肺炎の原因は新型コロナウイルスです。

「2019-nCoV」と命名されました。

今回の新型肺炎がSARSやMERSと比較されるのは、SARSやMERSも流行当時は新型のコロナウイルスが原因で感染拡大した新型肺炎だったからです。

SARSとは

SARSは2002年11月に中国広東省で端を発し、中国を中心に32の国や地域に感染拡大した重症呼吸器感染症(異型肺炎)。

「原因不明の重症呼吸器疾患」として、WHOが2003年3月15日にSARS(severe acute respiratory syndrome)と名付けました。

2003年12月の調査によると、報告症例数は8096人、うち774人が亡くなっています(調査期間2002年11月~2003年8月)。

MERSとは

MERSは2012年9月にサウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東地域で広く発生した重症呼吸器感染症。

感染源動物はヒトコブラクダ。

日本でMERSの患者はいませんが、2019年11月末時点で報告された診断確定患者数は2494人、うち858人が亡くなっています。

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新型肺炎、WHOと日本政府の対応

新型肺炎の感染拡大を防ぐため、多くの国が入国制限や検疫強化に動いていますが、日本は未だ入国制限せず渡航も一部を除き禁止していません(武漢市のある湖北省全域は渡航禁止)。

日本政府の今後の動き(予想)

日本はWHOの緊急事態宣言および勧告を受けて動く見込みです。

厚労省は、WHOが緊急事態宣言がを出したら、新型肺炎を『指定感染症』に指定するなど踏み込んだ対応に乗り出すと予想されています。

「指定感染症」に指定されると、感染者の強制入院など厳重な法的措置を取れるようになるそうです。

WHOの動き

WHOは2020年1月30日に2回目の緊急委員会を本部で開催し、事態の変化を踏まえて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態にあたるかどうか」を改めて協議することになりました。

1月22日に開催された1回目は日米中などの21人の専門家が集められたものの、中国の代表者による「宣言は問題外」主張と中国同盟国からの反対もあり、データ不足を理由に「緊急事態にあたるかどうか」の判断は先送りされました。

2回目の委員会に先立ち、WHOのテドロス事務局長は1月29日に訪中し習近平国家主席らと会見。

2回目の委員会が開かれることについて、「中国国外でもヒトからヒトへの感染が確認されたこと」などが理由だと述べています。

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新型肺炎、「緊急事態宣言および勧告」後の対応

WHOが緊急事態宣言を出すと、日本への渡航者を制限するなど、次のような措置を行うときに国際社会から賛同を得やすくなります。

  ・疑いのある者又は影響のある対象者の入域を拒絶する

  ・影響のない者の影響のある地域への入域を拒絶する

  ・影響のある地域の人に対する出国時検査・制限を実施する

具体的に言うと、WHOが緊急事態宣言等を出せば、日本と中国の人の行き来を”日本が”拒絶する理由付けができます。

緊急事態宣言および勧告の発令基準

①直接関係する参加国の見解

②緊急委員会又は再検討委員会の助言

③科学的諸原則及び入手可能な科学的証拠並びに情報

④状況に適したリスクアセスメントに基づいた国際交通を制限せず、かつ人に立ち入らない保健上の措置

⑤関連する国際的規準並びに文書

⑥他の関連する政府間組織並びに国際機関によってとられる活動

⑦その他事象に関連する適当な具体的情報。

暫定的かつ緊急の場合は①~④・⑦が議論の中心になります。

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新型肺炎、風邪と区別する方法

発熱・悪寒・咳・痰など典型的な肺炎の初期症状は風邪とほぼ同じですが原因が全く異なるため、肺炎かどうかは胸部X線写真(レントゲン)で診断することができます。

その肺炎が新型肺炎かどうかはウイルス検査の結果で診断する必要があります。

新型肺炎の診断の元となる症例・情報

①発熱・咳・呼吸困難・息切れのいずれかの症状があるかどうか(無症状の2名が陽性反応だったことから判断基準としてやや劣る

②レントゲン写真に肺炎の症状があるかどうか

③武漢への渡航歴がある、または、武漢に渡航歴がある人と接触をした覚えがある

④ウイルス検査の結果

新型肺炎の判断は必ず④の結果が必要。

日本国内で発症した可能性のある人に対しては①~③の情報をもとに④の必要性を判断しています。

日本政府のチャーター機で武漢から帰国している人たちは、数名が検査拒否しているものの、ほぼ全員が④を受けています。

なぜレントゲン写真で肺炎と分かるのか?

肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺胞に感染して炎症を起こします。

肺炎を起こすと肺胞内などに膿・血液・タンパク質などの空気よりも密度の高い物質が浸み出すため、レントゲンにはそこが白でベタ塗りされたように真っ白に写ります。

風邪は『急性上気道炎』といわれ、鼻から気管支手前にある喉頭までに発生している一過性の炎症です。

肺胞等に異常はないためレントゲンにはキレイな肺が写ります。

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新型肺炎、予防ワクチンも治療薬もない

新型肺炎の治療法は対処療法、自然に治るのを待つしかありません。

但し、2020年1月29日にオーストラリアの研究所が新型コロナウイルスの培養に成功したと発表しています(ウイルスの培養はワクチンの開発に繋がる)。

新型コロナウイルスの培養に成功したと発表したピーター・ドハーティー感染免疫研究所は、今後WHOを通じてウイルスを世界の研究所と共有。

その結果、試験段階にあるワクチンの有効性の評価が可能になりワクチンの早期開発が可能、新型肺炎の正確な診断も可能になり無症状の観戦者の確認も可能になります。

新型コロナウイルスを予防する方法

 ・外出時等はマスクを着用する

 ・不特定多数の手が触れる場所に触ったら手を洗う(除菌シートによる消毒も有効)

 ・外出後や咳をした後の手洗い徹底

 ・咳やくしゃみをするときは手やティッシュで口と鼻を覆う

日本国内での感染拡大が懸念されている中、厚生労働省などは手洗い、うがいなど一般的な衛生対策を徹底するよう呼び掛けています。

ウイルスの潜伏期間は不明ですが、SARSやMERSを始めとした他のコロナウイルスの潜伏期間は14日と言われています。

厚労省は万が一感染の疑いがある場合は直ぐに医療機関へ行くのではなく、医療機関に事前に電話をしてから診察を受けに行くようにして欲しいとしています。

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