「日本刀で切り付けられ4人が死傷」
昨夜の報道ステーションで放送された事件に「日本刀
- 日本刀で”切る”のは難しい -
正確に刃筋を立て引き切る、このように「日本刀で”切る”のは例え剣道の高段位の人でも経験がないと難しい」と以前聞いたことがあるからです。
事件は12月7日、東京都江東区富岡にある富岡八幡宮付近で発生しました。警視庁の発表では八幡宮敷地内や近くの路上で男女4人が血を流して倒れていたそうです(後にそのうち3人の死亡が確認され発表)。
捜査1課などの発表によると被害者は富岡八幡宮の宮司・富岡長子さん(死亡)と長子さんの運転手の男性(重傷)、容疑者は長子さんの弟(死亡)と弟の知人の女性(死亡)だそうです。
4人の間に何らかのトラブルがあったようです。朝のニュースでは「先代宮司である姉弟の父親が素行の悪い息子を勘当し、娘に跡目を譲ったことがトラブルの原因だった」と報道されました。
富岡八幡宮は江戸初期に創建された歴史ある神社です。将軍家の保護を受けて「深川の八幡さま」として信仰され、「深川八幡祭り」は江戸三大祭の1つとして知られているようです。
また富岡八幡宮は江戸勧進相撲の発祥地とされ、「横綱力士碑」など相撲関連の石碑が境内に立っているそうです。
参考:「富岡八幡宮司、切られ死亡 襲った?弟と知人女性も死亡」(朝日デジタル 2017年12月8日)
この由緒正しき神社の跡目争いについては以前から騒がれていたそうです。
先代宮司が娘を次代に推したことに神社本庁が反対(具申に対し発令がなかった)、そのため今年5月に開催された責任役員会で富岡八幡宮は神社本庁から離脱を決定しました(8月末に宗教法人を管轄する東京都に神社規則の変更を申請、9月下旬に認証)。
その後に長子さんが正式に宮司になったようです(地元の総意もあり離脱に対してデメリットはなかったらしい)。殺害に至ったには長子さんが正式に宮司になったことがキッカケ(原因)と考えられています。
「神社本庁から”離脱”ってできるんだ」
私がそう思ったのは神社本庁を官公庁の1つだと思っていたからです。それは勘違いで神社本庁は官公庁ではなく、民間の宗教法人でした。各都道府県に神社本庁の地方機関・神社庁があります。
神社本庁は神道系の宗教法人で、約8万社ある日本神社のうち主要な神社79,000社が加盟している日本で最大の宗教法人のようです。”神社”なら約9割9分がこの神社本庁に属していることになります。
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内務省の外局・神祇院の後継的存在(宗教法人法に基づく包括宗教法人)
「つまりグループ会社が独立したようなものか」
宮司職を巡るトラブルから発展した殺人事件の報道をみながら、私は何となく宗教に俗世感を感じていました。
【了】
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