3日ほど前に「Kくんが手足口病になった」と、うちの子の従弟にあたる子の状況を教えてくれた義母。
そして今日、「うちの子が手足口病になった」と笑っていたので、思わず「30歳過ぎの息子さんですよね」と確認してしまいました。
それほど「小児向けの病気」なイメージが強い手足口病。
今回は手足口病について。
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手足口病とは
『手足口病』はウイルスが原因で口の中、手、足などに2~3mmの発疹(水疱性)がでる感染症です。
水疱瘡と勘違いしそうになりますが、手足口病の場合はお腹・背中に発疹が出ないことが多いそうです。
原因
手足口病の原因となるウイルスは主に、
・コクサッキーウイルスA6、A10、A16
・エンテロウイルス71(EV71)
これらは毎年夏、7月下旬をピークに蔓延します。
特徴的な症状
手足口病は、感染から発症までの潜伏期間は3~5日。
幼稚園などは1人の子どもが感染した場合、その周辺の子どもたちの行動や様子に注意が必要です。
手足口病の特徴的な症状は「口内の発疹が痛む」です。
子どもが食事を嫌がったり、あまり食べていない場合は「手足口病の疑いあり」です。
また、発病者の約3割に発熱が見られます(倦怠感を伴う軽度の発熱が多い)。
口内の発疹のせいで水分補給がままならない場合は脱水の危険があるので、オシッコがでなくなったりぐったりしてしまった場合は医療機関を受診した方が良いです。
特に夏の脱水症状は危険です。
発病者は子どもが多い
手足口病の発病者の約9割が5歳以下の乳幼児です。
幼い子どもの場合、不調や異常を上手に訴えうことができないので保護者が注意しておく必要があります。
発病者の多くは子どもですが、大人もかかります。
大人が手足口病に感染すると、子どもより重篤化することが多いです(大人の発病者の30%ほどが40℃を超える高熱)。
酷い場合は
(稀ですが大人もかかります)。異常を上手に訴えることができないので保護者がキチンと注意する必要があります。
大人が手足口病に感染すると子どもよりも重症化することが多いです(大人の発病者の3割が40℃を超える高熱)。身体にできた発疹が痛くなり、ひどい場合は物を握れなくなったり歩けなくなります(症状を和らげる薬を処方されることが多い)。
手足口病の感染経路と予防
手足口病は飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染)などが知られています。手足口病を予防する薬(ワクチン)はなく、感染したからといって100%発病するとは限らないので有効な感染対策もありません。
- 手洗いをしっかりすること
- オムツや排泄物を適切に処理すること
手洗いは流水と石けんで十分に洗うこと、そしてタオルは共用しないことが大切です。手足口病を完全に予防することはできません。多くの子どもが幼いうちに感染し、免疫をつけてきたという経緯もあります。
手足口病は5歳以下の子どもが集団生活を送る保育園・幼稚園で感染しやすいです。手足口病はインフルエンザの様な隔離義務がないため、症状次第で外出したり登園させてしまうことも多いです。
また、一度感染したからといって二度と感染しない病気ではありません(短い期間に2度感染・発症することもある)。大人になってかかると重症化することもあるため、出勤停止義務はありませんがその点を良く考えましょう。
手足口病の治療と注意
手足口病に特効薬(ワクチン)がないため特別な治療法はありません。基本的に手足口病の症状は3~7日間のうちに治まるようです(水疱が消えるのにはさらに時間がかかる)。
経過観察などの症状に応じた治療(対症療法)となります。一般的に発疹の痒みを抑える薬、高熱の場合は解熱剤が処方され、栄養や水分補給のために点滴を使用することが多いです。但し、重症化することもあるので注意は必要です。
乳幼児はあまり異常を訴えられないので、保護者が注意しなくてはいけません。次のような症状が見られた場合はすぐに医療機関を受診しましょう(少しでも不安があったら医師の判断を仰ぐようにしましょう)。
- 2日以上発熱が続いている
- おう吐する
- 頭痛を訴える
- 視線が合わない
- 呼びかけに応えない
- 呼吸が早い(息苦しそう)
- おしっこが出ない
- ぐったりとしている
医療機関を受診する場合、事前に電話をし「発疹が出ている(手足口病でないかと思う)」など感染症の疑い(不安)があることを伝えて医療機関の指示を仰ぎましょう。妊娠している場合は妊娠していることを必ず告げましょう。
医療機関や対処法に悩んだ場合は#8000(小児救急でんわ相談)に電話をしましょう。全国どこからでも最寄りの医療機関や対処方法について専門家に相談できます。
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