最近になって古い漫画の”続き”や”リメイク”を見かけるようになりました。自分の青春時代の音楽が『懐メロ』になったようれ、自分の年齢を痛感しています。
大学時代に児童心理学を専攻していた友人にすすめられた「フルーツバスケット」でも”続き”が出ていました。
今回もテーマは『親子』のようで、私自身が親になったことと、また社会的に児童虐待の報道が増えていることが背景になっていて、より一層深く感じ入ることになりました。
漫画「フルーツバスケット」とは?
漫画「フルーツバスケット」は『花とゆめ』で連載していた作品です(1998年~2006年)。
海外でも翻訳版が発売され、2007年に「もっとも売れている少女マンガ」としてギネスブックに認定されています。2018年11月時点で世界累計発行部数は3000万部を突破、白泉社最大のヒット作となっています。
その続きとなる「フルーツバスケット another」は「フルーツバスケット」に登場していた十二支の呪いを受けた彼らが今度は親となり、その子どもたちと主人公の交流が描かれています。
ファンの人たちの声によると「anotherに出ている彼らの子どもたちは”期待を裏切らないっていない”」。「フルーツバスケット」のときに際立っていた脇キャラも、彼ら自身や彼らの子どもとなってanotherに登場しています。
物語のテーマは「呪い」
可愛い印象の画風とは対照的に物語は「呪い」が書かれています。草摩一族が抱える十二支の「呪い」だったり、親子の間にある血の「呪い」だったり。
「呪い」の物語は昏くなりがちですが、可愛い画風とキャラクターの強い個性、そしてテンポのよいストーリー展開で適度な昏さで落ち着いています。anotherは十二支の呪いが少ない分だけ、親子の「呪い」に焦点が当たっている印象です。