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LIXILの「 手すりユニットG 」の取り外し方/引っ越しのときに知っておきたいこと

 2階に冷蔵庫を運び込むため、階段の手すり(LIXIL/ 手すりユニットG )を取り外すことになりました。

 「 手すりユニットG 」は安全のためのものなので、壁にしっかりと取り付けられています。

 最初、自分たちで外すのは難しそうだったので冷蔵庫を運び込む業者さんに「手すりの取り外しもしてもらえないか」確認したところ、安全に関わることなので自分でやって欲しいとのこと。

 そもそも手すりユニットは設置後、取り外すことは考えていない作り。壁につけているネジはカバーで隠され、「ここにある」想像はつくもののカバーの外し方も分かりません。

 しかし、外さないと冷蔵庫が設置できない。
 結果、製造元であるLIXILリクシルのサポートセンターに問い合わせながら外すこととなりました。

壁やパーツ(部品)をマスキングして保護

「手すりユニットG」は、次の5種類のパーツで構成されています。

  ・バー
  ・壁付用ブラケット
  ・フレキシブルジョイント
  ・エンドエルボ
  ・エンドベース

 「エンドエルボ」と「壁付用ブラケット」はネジが露出しないようにカバーがつけられています。

 階段は作業スペースの確保が難しいので、バランスを崩すなどして壁やパーツを傷つける場合に備えて周囲はマスキングしておきます。特に、エンドエルボのカバーは外しにくいので、エンドエルボおよび周辺の壁へのマスキングは大切です。

 ドライバーが滑るなどして壁に刺さると簡単に穴が開いてしまうので、自信がない人は段ボールや厚紙をマスキングで貼り付けるなど、マスキングを強化しておくと良いです。

壁付用ブラケットのカバーを外す

 壁付用ブラケットのカバーを外すツメはブラケットの下の方に2つあります。
 上の写真で、マイナスドライバーを差し込んでいる部分とその反対側の同じような位置にある凹みです。

 手すりは一般的に80~85cmの高さについていて低い位置。さらに足元は階段ということで作業姿勢は安定しません。さらにツメは浅く、マイナスドライバーの先端が滑りやすかったです。マスキングテープによる保護は重要です。

 ツメにマイナスドライバーの先端を差し込んだら、ドライバーをねじるように軽く回すと簡単にツメが外れます。2つ目のツメが外れれば、カバーはポロリと簡単にとれました。

エンドエルボのカバー(エンドキャップ)を外す

 手すりユニットの取り外しで一番大変なのがこのステップです。
 正直言って、力技でした。

 エンドキャップを外すツメは、上の写真のマイナスドライバーを差し込んでいるところとその反対側(下側)にあります。

 エンドキャップの形状を見ると、バー側が細く壁の方に行くにつれて太くなっていく形状なので「カバーを外すためにスライドさせる向き」は分かります。しかし、ツメの位置と力をかける方向がその方向と違う。つまり、

ツメにマイナスドライバーを差し込んで隙間を作る(作業性の良い上にあるツメを使ったほうが良い)

できた隙間にむりやり、しかしゆっくりとドライバーを深く差し入れ、隙間を拡げる

ゆっくりとカバーを捻じり曲げるように、ドライバーをテコの原理でカバーを上に押し上げる ←力業

 エンドキャップは弾けるようにポンッと外れます。

 カバーはやや柔らかい樹脂でできているので、ある程度ならば折れたり変形したりしない……はずです。一気に力を入れると危険です。ゆっくりと力を入れていくほうが良いです。

 どこまで曲げても安全なのか保証できませんが、この方法しかありません。力加減には十分注意が必要です。

外して良いネジと駄目なネジを見極める

 「手すりユニット」に使われているネジは2種類。長さではなく、バーや壁にねじこんであるネジと、ジョイントパーツ(人体でいう関節部分)を繋げているネジです。

 前者、バーと壁についているネジは絶対に外してはいけません
 写真の、左上と右下の皿ネジです(上が平らなネジ)。

 これは木材や石膏ボードに、ネジをねじ込むときに穴をあけて付いているので(ネジ穴なし)、一度外すと同じ強度でネジをつけることはできなくなります。

 外すのは後者、ジョイントパーツ同士を繋げているネジです。写真の右上と左下の鍋ネジです(上が膨らんだネジ)。

 これはネジ穴があるので、ネジを回したときに比較的軽い力で取れます。ネジを回す感触が固い場合は壁またはバーと直接つながっている可能性があるので注意が必要です。業者さんが間違える可能性もあるので、ネジを回したときの感触に注意することは大切です。

 写真のエンドエルボは、上の3つのうちの真ん中、下の3つの内の真ん中、この2つが鍋ネジです。比較すると、鍋ネジは十字の周辺が膨らんでいるのが分かります。

 鍋ネジはジョイントパーツ同士をつないでいるので外しても大丈夫ですが、業者さんがネジを間違えて付けている可能性もあるので、こっちもネジを回したときの硬さで判断します。ジョイントパーツ同士の場合はネジ穴があるので、ドライバーが比較的軽い力で回せます(固かったら外してはいけないネジの可能性あり)。

 「皿ネジ=外さない」、「鍋ネジ=外す」ではありません。
 写真のパーツ、手すりと手すりを繋いでいるフレキシブルジョイントの場合、上下に3つ並んだネジのうち、外して良いのは真ん中の、ジョイントパーツ同士をつないでいる皿ネジです。他の2つはバーと直接つながっているので外してはいけません。

 作業人数が多ければグネグネする関節であるフレキシブルジョイントをそのままにして、1本の蛇のようにつながった手すりを取り外し・移動させることはできます。一人作業の場合は、重さもあるので適度に分解した方が良いです。

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