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40歳未満がかかりやすい「マイコプラズマ」ってどんな病気?

気温が急に下がるときかかる咳が今回は長引き、病院に2回行くことになりました。2回目の再診で「マイコプラズマにテキメンに効く※」という抗生物質をもらったらピタッと咳が治まりました。

※医師は「たぶんマイコプラズマじゃないけれどね」と言っていました。あくまでも抗生物質の種類・性質の上での表現だったようです。

この「マイコプラズマ」って病気は最近になって聞くようになった病気な気がします。どんな病気なのかイマイチ分かっていないので調べてみました。

参考:マイコプラズマ肺炎とは(NIID国立感染症研究所公式サイト)

以前は「異型肺炎」と言われていたマイコプラズマ肺炎

マイコプラズマは以前は「異型肺炎」と言われていました。

異型肺炎とは、典型的な細菌性肺炎球菌とは異なり重症感が少なく、胸部レ線像も異なる肺炎群でしたが、調べてみるとその多くが「マイコプラズマ」という微生物が原因だと分かりました。

そのため近年では「異型肺炎」と言わず「マイコプラズマ肺炎」と言われるようになりました。突然この病気が登場した理由がわかりました。

マイコプラズマ肺炎の特徴は?

マイコプラズマ肺炎は通年発生して、普遍的な病気であると考えられます欧米の研究では一般に感受性人口の5~10%が1年間で罹患するという報告も出ています。

日本国内でのマイコプラズマ肺炎の動向は次の通りです。

マイコプラズマの潜伏期間は2~3週間で、初発症状は発熱・倦怠感・頭痛などです。咳(最初は乾咳)は症状が出始めてから3~5日後に始まることが多いです。咳は長く、3~4週間ほど続き、幼児では鼻炎症状が出ることが多いです。

感染者の約4人に1人が「声がかれる(嗄声)」「耳が痛い(耳痛)」「喉が痛い(咽頭痛)」「胸が痛い(胸痛)」と言った症状を訴えています。

肺炎にしては元気で一般状態も悪くないことが特長ですが、重症肺炎になることもあり、胸に水が溜まる胸水貯留は珍しくありません。

その他に合併症として次の多彩な病気の種類があげられます。

マイコプラズマ肺炎の原因の”マイコプラズマ”とは?

マイコプラズマ(Mycoplasma)とは自己繁殖可能な最小の微生物で、生物学的には最近に分類されます。

他の細菌と違って細胞壁がないマイコプラズマに、ペニシリンやセフェムなどの細胞壁の合成を阻害させる抗菌薬は効きません。マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系薬剤で治療することになります。

私が今回処方されたのはクラリスロマイシン錠50mg小児用(サワイ)でした。マクロライド系の抗生物質のようですが、治療に使う薬の選択については医師の領分なので、私たちができるのは感染予防です。

マイコプラズマの感染様式は飛沫感染と接触感染ですが、感染が拡がる速度は遅いので家族や友人などの濃厚接触がない場合はあまり感染は拡がらない傾向があります(クラスで拡がる、地域で拡がるケースは少ない)。

マイコプラズマは熱に弱く、界面活性剤によっても活性を失わせることができます。特別な予防方法はないので、流行したら手洗い・うがいなどで予防するのが一般的です。

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