保険の記事を書いているとき一緒に仕事をしていた40代の女性(既婚、1歳の子どもあり)が「毎月の保険料が高い」と嘆いていたことを思い出しました。話を聞くと「収入に合わない高額の保険料だけれど、今まで支払っていた保険料がもったいなくて解約できない」とのことでした。
他の知り合い・友人にも「入っている保険の保障内容をよく解かっていない」、「万が一と言われて保障をつけすぎた」という人がいます。保険会社のFPによると女性は若いときから比較的高額な生命保険に入る傾向があるそうです。主な理由は女性特有の病気(乳がん・子宮がんなど)を心配してです。
FPによると”生命保険の保険内容は「独身」「子どもがいない夫婦」「子どものいる夫婦」のライフステージ変化に合わせて変えること”、”補償内容は全ての事態に備えようとせず取捨選択する(制限する)”の2つが保険選びのポイントとのことです。
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保険料の平均は一世帯約1.8万円(月額)
”どのような生命保険が良いか”は人によって異なりますが、ライフステージに合わせた生命保険の選び方はあります。ライフステージは「独身」「子どもがいない夫婦」「子どものいる夫婦」の3ステージになります。
独身の場合は死亡保障を抑える
保険を選ぶポイント(独身の場合)
● 死亡保障は基本要らない
● 入院保障は充実させる
● 保険料は前倒しで支払ってしまう
独身のときに加入する生命保険では死亡保障において”つけない”もしくは”100万円~200万円の保障に抑える”ことをおすすめします。100万円~200万円の保障は葬儀関連費用で両親や親戚等に迷惑をかけないための費用と考えられています。
死亡保障をつけない(または低額に設定する)ことで保険料を安く抑えることができます。保険料を安くした分、保険料は前倒しで支払いを終えてしまいます。保険料は毎月で分割して支払っているため、保険料には本来の保険料に利息が加わっています(利息を加えた分が分割払いになっている)。前倒しで支払うことで本来かかるべき利息を少なくできます。金利が低い現在においては預金するよりも効果的な資産運用と判断する人も多くいます。
一方で病気やケガで働けなくなるリスクに備えて入院保障は充実させることをおすすめします。収入の心配がなくなると治療に専念することができます。
子どもがいない夫婦の場合は共働きかどうかがポイント
共働きの夫婦(子どもなし)の場合は配偶者に万が一のことがあっても収入を得る手段があります。そのため死亡保障については独身の場合と同じ考え方(”なし”または”100万円~200万円の保障”)をおすすめします。一方で入院保障については配偶者の収入があるので独身の場合よりも受取金額を少なく設定することをおすすめします(入院保障は1日10,000円がおススメ)。
共働きでない専業主婦(夫)の場合、働き手の生命保険はある程度の死亡保障と入院保障が必要です。ライフスタイルやレベルに合った補償内容にしましょう(過分に設定すると保険料が高くなり過ぎます)。
子どもがいる夫婦の場合は子どもの成長に合わせて見直しを
子どもがいる夫婦の場合は子どもの進学等に備えてある程度の死亡保障と入院保障が必要です。ライフスタイルやレベルに合った補償内容にしましょう(過分に設定すると保険料が高くなり過ぎます)。
子どもは成長に合わせて生活・教育等のために必要なお金(金額)が変わります。子どものための生命保険ならば子どもの成長に合わせて保障内容を変更しましょう(1~2年に一度は保険内容の見直しがおすすめ)。
人生に必要なお金は多い?少ない?
死亡やケガで金銭的な被害を被らないために加入する保険ですが、「お金はあって困ることはない」という言葉があるようについ保障内容を手厚くし保険料を高額にしてしまいます。定期的にお祝い金等が支払われる保険などもあるため、保険を貯蓄の一種と考える人もいます。
生活や人生の色々な場面でかかる「〇〇に必要な平均金額」をまとめました(全国推定値)。
● 旅行にかけるお金の平均
国内費用 32,000円/人 (年末年始)
海外旅行 217,000円/人 (年末年始)
● 結婚にかかるお金の平均(全国推定値)
約443.8万円(結納から新婚旅行まで)
● 出産にかかるお金の平均
約47万円
● 住宅納入にかかるお金の平均
建売住宅 約3,300万円
マンション 約3,862万円
● 大学卒業までにかかる教育費の平均
すべて公立 約800万円
すべて私立 約2,200万円
● ゆとりある老後に必要と思われる平均額
約35万円/月 (ゆとりある生活の場合)
● 在宅介護にかかるお金の平均(諸費用含む)
月額6.9万円(年間82.8万円)
● 葬儀費用の総額平均
約189万円
(葬儀一式、寺院への費用、飲食接待費含む)
…生きることってお金がかかりますね。でもこれらは全て平均値であることを忘れないで下さい。工夫次第ではいくらでも安く抑えることができるものもあります。これはあくまでも参考で、「これくらいあれば困らないから安心」という程度の気持ちで参考にしてみて下さい。
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