続々と夏休みがあけて新学期が始まっていますが、長期休み明けに自ら命をたつ10代の子どもが増えていることを新たに知りました。今回はこのことについてまとめてみました。
本記事は子どもの教育について幅広く活動している田宮由美さん執筆の「長期休み明けは要注意!子どもを自殺から守る5ステップ」(All About暮らし)を参考にしました。
10代の自殺者が年々増加
日本で自殺する人は年間約3万人で、その中で小中高生といった10代の割合が急増しています。内閣府作成のゲートキーパー研修テキスト(2014年)を参考にすると主な自殺理由は次の通りです。
- 身近な人との死別体験などによる喪失感
- いじめや家庭問題の苦痛
- <自殺の仕方>を簡単に調べられるため
夏と春の長期休み明けが危険!
10代の子どもが自殺する日は9月1日が突出して多く、次いで4月11日、4月8日、9月2日となっています。長期休暇明けの自殺問題については「9月1日問題」といわれることもあります。
このことから、自殺の原因に学校問題がある(=学校に行くのが死ぬほどつらい)ということが推察できます。
「学校に行くべき」というプレッシャー
10代の自殺は学校だけでなく、家庭にも原因があると考えられています。特に、学校へ行かないことで親が叱責することは子どもへの大きなプレッシャーとなります。
学校に行かないことを親に叱責される子どもは居場所がなくなってしまうので、親も子どもの様子を観察して「学校に行かなくてもいいよ」と子どもをプレッシャーから解放してあげることがかなり重要なようです。
助けになることを伝える
子どもの自殺は「もうどうすることもできない」と追い込まれたと感じる絶望感、「誰も味方はいない」と感じる孤独感が2大原因と考えられています。
子どもの相談にのる方法に正解はありませんが、<イジメられていること>を子どもは親には相談しにくい傾向があります。イジメられていることが恥ずかしい、申し訳ないという心理が働くからです。
子どもによって接し方は大きく異なるので、焦らずゆっくりとアプローチしていくことが大切です。必要ならば医師、法テラス、各市町村の窓口に相談することも考えましょう。
「まず親(保護者)が変わるべき」という専門家の意見も多いです。
子どもの考え方は小学生時代に固定化
過去の思い出を振り返ったとき、幼稚園時代まではどこかボンヤリしているのに、小学生時代からやけにクリアに覚えているという傾向があります。
これは、この頃から子どもの思考が固定化しやすくなり、後々の思考の基盤となって今も大きな影響を受けるからです。特に、小学校時代の教師は記憶に残りやすいと言います。
記憶にこれといった形で残らないものの、子どもの思考に一番影響を与えるのは母親です。特に母親の発する言葉は子どもの心に大きな影響を与えるので、子どもの傍で悲観的な物言いはやめた方が良いです。
- 白か黒かの二極的な思考はやめて多角的・多極的な言い方をする
- 悲観的ではなく物事を楽観的に捉えて発言する
↓
- 誰でも失敗するということ
- 嫌な思いをすることは誰でもあること
- 悪いことはずっと続かないということ
夏休み明けを心待ちにする頼もしさ
一足早く夏休み明けした一子ですが、幼児の無邪気さゆえか3日ほど前から夏休み明けを楽しみにし、登園すると担任の先生に一目散に駆けていきました。
9月1日問題について考えると、バッグを揺らしながら走るのその後ろ姿に頼もしさを感じました。
しかし、一子も学校に行くのが憂うつなときがあるかもしれません。そんなときは気軽に「休みたい」といえる環境が作れていると良いなと思っています。
とにかく今はそんな憂うつの片りんもなく、幼稚園から帰ると目一杯遊んで疲れた体を癒していました。
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