年賀状を書くときだけ気になる干支、2023年の干支は「卯」です。
年賀状の受け付け期間は12月15日が通例で、2022年も12月15日に年賀状の受け付けが開始されます(受付期間前に投函した場合は通常郵便として取り扱われる)。また年賀状を”確実に”元旦に届けるためには、例年12月25日の各ポスト最終集荷までに投函することが推奨されています。
「卯年」は飛躍する年になる?
「卯」という字の由来は諸説ありますが、1つは”左右に開かれた門”で、閉じた門が開いて「飛び出る」という意味があるとされているそうです。他にも”生贄としてささげる肉を2つに裂いた形”で「分ける」「区切る」という意味があるともされています。
このような文字の意味から、卯年は「飛躍する年」「契機になる年」と言われたりするそうです。
「卯年」らしい兎の付く熟語や諺ことわざ
兎走鳥飛 :慌ただしく歳月が過ぎることを表します
「烏兎怱怱」も「兎走鳥飛」と同じく、慌ただしく歳月が過ぎることを表します。
飛兎竜文 :才能のあるすぐれた子供のこと(将来に大きな可能性がある、才能がある)
「飛兎」も「竜文」もよく走る優れた馬のことで、それが転じて「俊童=才能のある優れた子ども」の意味になったそうです。
うさぎの上り坂
持ち前の力を存分に発揮できることの例え(兎は後ろ足が発達していて坂を上るのが得意なことが由来)。
他にも「あらゆる事が良い状況に恵まれてトントン拍子に進むこと」「よい条件に恵まれて物事が早く進むこと」の例えでもあります。
「兎」じゃなくて「卯」の理由
「卯」はウサギ。本来の漢字だと「兎」なのになぜ「卯」の字をあてるのか?
十二支の字は動物を示す本来の字と違う理由
干支の字は全て本来の漢字とは違う字を使っているのは何故なのか?
その理由は「もともと十二支は循環する順序を表すのに用いられていた字で、後から動物の意味をつけたから」だそうです。
中国最古の王朝・殷の時代には既に十二支が使われていましたと言われています(殷時代の遺跡から見つかった甲骨文字には十二支の漢字のもととなった字が刻まれていた)。
子 → 丑 → 寅 → 卯 → 辰 → 巳 → 午 → 未 → 申 → 酉 → 戌 → 亥 → 子 → 丑 → ……
十二支の字に動物を対応させた理由
なぜ十二支の字に動物を対応させたのか?
その理由は「庶民が理解しやすいように」。
それまで上流階級や専門家にしか馴染みのなかった十二支を庶民にも理解させるために馴染みのある動物の名を対応させたからです。十二支は暦での年・月・時刻などを示すものに使われ、権力者が庶民に何かを命じるのに暦が理解できないと不便だったのです。
12種類の動物はどうやって決まった?
十二支に与えられた12種類の動物がどうやって選ばれたかは不明です。十二支の字に動物の名が与えられたのは戦国時代の漢の時代なので資料が限られてしまっています(今から約2千年も前)。
そもそも干支の12文字、「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」が選ばれた理由も不明で、植物の成長過程であるとか、幼児の成長過程など諸説ありますが、どれも定かではありません。