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50%以上が賛成、『9月入学案』についての考察

いま新型コロナウイルスの感染拡大で教育分野が「4月入学」と「9月入学」で揺れています。

海外の標準が9月入学のため今までのこの話し合いは何度かあったようで、今回のような全国規模での一斉休校は9月入学推進派にとってまたとないチャンスのようです(逆にこれで通らなかったら当分変更は見込めない)。

こんな転換期を迎えるかもしれない2020年ですが、2021年度は我が家の娘たちが小学校と幼稚園にそれぞれ入学(入園)する予定。それぞれの準備もあるので「4月入学 vs 9月入学」は他人事ではありません。

私は9月入学賛成派。大学受験の時に雪などの天気予報に気を使って苦労したという経験があるからです。日本経済新聞社、読売新聞社、JNNが世論調査を行った結果、3つとも賛成が半数を超えていました。

政府が検討する学校の入学や始業を9月にする案について
(日本経済新聞社の世論調査)

18~39歳の「賛成」66%、40~50歳代の「賛成」59%、60歳以上の「賛成」50%、若い世代の方が賛成する傾向もありました。英国のEU離脱(案)でもそうでしたが、若い世代の方が変化を受け入れやすい傾向にあります。ちなみにこの結果に現在の内閣支持/不支持では差は出ませんでした。

9月入学・始業についてのメリット・デメリットは一般的に次のように言われています。

【メリット】

【デメリット】

世界標準は9月入学であるため、4月入学の日本では海外から優秀な学生や研究者を迎えるのに不向きです。9月入学に代わることは国際化の推進や教育・研究水準の向上を目指していくことに有効という意見もあります。

ちなみに日本はもともと9月入学でした。明治時代に導入したのが西洋の教育制度だったからです。

そもそも「入学」というもの自体が西洋の教育制度によるもの。日本にも昔から学校(寺子屋、私塾、藩校など)がありましたが、これらは特に入学の時期は定められていませんでした(いつでも入学できた)。

9月入学が4月入学になったのに、政府が会計年度を4月1日~翌年3月31日にしたことがあります。

先進国の中心だった英国の真似をしたのですが、これは日本の税金事情にあっていたからです。当時の政府の税収が農家の米だったため、農家が秋に収穫した米を換金して税を納め、それをまとめて予算編成していくには4月始まりが都合が良かったのです。

この影響により小学校や師範学校の入学時期は4月となり、大正時代には高校や大学も全て4月入学と変わっていきました。

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