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無水エタノールの使い方、エタノールの代わりになるアルコール

アルコール消毒は新型コロナウイルスの感染防止策の1つであり、現在アルコールは品薄状態です。

普段なら薬局に必ずある『無水エタノール(500ml)』(健栄製薬)は売り場から消えてオークションサイトでは約7,500円で取引されています。メーカー希望小売価格1,720円(税抜)→約7,500円。新型コロナウイルスの影響で価格が4~5倍に高騰していることになります。

無水アルコールは名前の通り水分を含まないアルコールであり、使用方法や取り扱いには注意が必要です。

無水アルコールは水で薄めてアルコール濃度を80%前後にする

(除菌の場合)無水アルコールはそのまま使えません。無水アルコールは水で薄めてアルコール濃度を80%前後に調整します(加水は別の容器に適量移して行う)。

アルコールだけでは蒸発する時間が早過ぎるので、浸み込んでいく時間と蒸発する時間を合わせて「アルコール80%+水20%」が消毒や殺菌に最も適していると考えられているからです。

無水エタノールは直射日光の当たらない場所に保管する

アルコールは発火しやすい危険物です。

水で薄めた除菌エタノールは危険性が薄まりますが、無水アルコールは静電気でも発火してしまうので扱う前に必ず除電します。また、無水エタノールは必ず直射日光に当たらない涼しい場所で保管します。

アルコールで拭く前に水拭きして菌の数を減らしておく

水道水を使って2~3回水拭きした後にアルコールを使って仕上げ拭きをすると、アルコールを節約しながら効率的に除菌できます。

【埼玉県が実施した実験結果より】

”アルコール”なら消毒用でも飲用でも除菌効果があるのか

一般的に70%以上のアルコールならば一定の除菌効果があります。アルコールの性質上エタノールには劣りますが、IPA(工業用脱脂剤)やウォッカでも一定の除菌効果が認められます。

ウォッカで除菌、非常事態ならではです。

アルコールが除菌成分となるのは、アルコールには細菌やウイルスの細胞膜を壊す働きがあるからです。

細胞膜が壊れると細胞の中身が溶けだして細菌やウイルスは死にます。他にもアルコールにはタンパク質を変質させる効果があるため、細胞膜を壊さなくても細菌やウイルスの細胞内に入り込んで生命活動に関わる器官を壊して死滅させます※。

※例外として、稀に細菌やウイルスにはアルコール耐性をもつものがいる

除菌用アルコールにエタノールが多いのは、エタノールは分子が小さくて細胞内に入り込みやすいからです(メタノールはもっと小さいが危険度が高くて取り扱いが難しい)。

人間がアルコールで消毒しても死なないのは、たくさんの細胞が色々な役割を持って生命活動を維持しているからです。細胞が1つや2つ死んでも全く影響はありません。一方で、細菌はウイルスは1つの細胞で生命活動を行っているため、たった1個の細胞が壊されただけで死んでしまいます。

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