次の新入社員は「キャラクター捕獲ゲーム型」

大人になると時の流れをあまり感じなくなり、気がつくと「もうこんな季節か」と思うものです。会社員だったときは”新入社員”の登場が季節を感じるイベントの1つでした。

公益財団法人 日本生産性本部では新入社員を対象に就労意識の調査を長年実施しており、その年ごとの新入社員の特徴などを発表しています。今年(2017年度)の新入社員の特徴とタイプが「キャラクター捕獲ゲーム型」と発表されました。因みに昨年(2016年度)の新入社員は「ドローン型」のようです。

※2003年以降、現代コミュニケーションセンターより同法人が新入社員のタイプ命名を引き継ぎ毎年3月に発表

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2017年度の新入社員はスマホ片手に東奔西走

スマホ片手に街をうろうろして画面に出てきたポケットモンスターをゲット!…このゲームになぞらえて2017年度の新入社員は「キャラクター捕獲ゲーム型」と言われます。このように新入社員の特徴やタイプを命名している日本生産性本部の分析と、同法人が行った新入社員の意識調査をまとめてみました。

【目次】
● 毎年3月に発表される新入社員の特徴・タイプ
● 2017年度は「キャラクター捕獲ゲーム型」
● 2016年度の新入社員は帰属意識は低くプライベートを重視
● 楽しい生活ができれば立身出世は望まない

毎年3月に発表される新入社員の特徴・タイプ

日本生産性本部が発表した歴代の新入社員の特徴・タイプは次の通りです(新入社員の特徴とタイプ(過去一覧)/日本生産性本部公式サイト)。

過去の新入社員の特徴・タイプ
2016年度 ドローン型
2015年度 消せるボールペン型
2014年度 自動ブレーキ型
2013年度 ロボット掃除機型
2012年度 奇跡の一本松型
2011年度 ETC型
2010年度 エコバッグ型
2009年度 カーリング型
2008年度 デイトレーダー型
2007年度 ブログ型
2006年度 発光ダイオード型
2005年度 ネットオークション型
2004年度 カメラ付きケータイ型

私が新入社員だった2004年度は「カメラ付きケータイ型」です。カメラ付きケータイってこの頃だったんですね。それが今ではスマホ…時の流れ(技術革新)の早さを実感します。

「カメラ付きケータイ」の内容
その場で瞬時に情報を取り込み発信する処理能力を持ち、機能も豊富だが、経験や知識がなかなか蓄積されない。また、中高年者にとって使いこなしきれない側面がある。

当時20代だった私たちは40代以上の上司・先輩に”新人類”って言われていたことを思い出します。私たちはパソコン(情報処理・プログラミング等)の授業を受講するようになった世代であり、目上の人からパソコンの操作について聞かれる人も多かったですね。

「不便さの中にこそ発見がある」という上の世代と「便利の何が悪い」という衝突もありました。しばらくすれば上は下の技術を利用し、下は上の経験を当てにするという”持ちつ持たれつ”という状況ができました。

新入社員のタイプ命名は”そのとき流行ていること”に無理矢理合わせたんじゃないかなと感じるところがあります。大小あれど苦労した就職活動をサラッと流された感がありムカッとしますが評論家とはこういうもの、「そういう捉え方もあるか」と流しておきたいところです。

2017年度は「キャラクター捕獲ゲーム型」

2017年度の新入社員となる人たちの就職活動(状況)は”売り手市場”であり、2017年2月1日時点での大学等の卒業予定者の就職内定率は90.6%と昨年の87.8%から約2.8ポイント増加しました。

2016年の就職活動状況(総括)
● 新卒の採用に積極的な企業が多い
● 大学等の卒業予定者の就職内定率は9割超
  (2000年以来で最も高い)
● 中堅・中小企業は採用予定者数を割るところもあり
● 就活生はブラックかどうかを警戒しつつも直に確認できず苦労

売り手市場のため就職先は数多くあり、2016年は比較的容易に内定が出たようです。しかし有名・優良企業への就職は依然と難しい状況であり、早く内定を確保するためにはインターネットやSNSを駆使して情報収集する必要があったようです。

スマホを片手に東奔西走する就活生をスマホゲーム「ポケモンGo」をやる人に見立て、数ある就職先(キャラクター)をゲット(内定確保)すつつも、レアキャラ(有名・優良企業)のゲットを試みてきた2017年度の新入社員は熱しやすく冷めやすいタイプが多いと分析され、モチベーションを維持するために遣り甲斐や目標の提供などの”イベント”を用意して早期離職を防ぐ必要があるとされています。

2016年度の新入社員は帰属意識は低くプライベートを重視

日本生産性本部では新入社員に対して春の意識調査(毎年4月発表)と秋の意識調査(毎年12月発表)を実施しています。調査対象は日本生産性本部経営開発部主催の新入社員教育プログラム等への参加者です。

2016年度新入社員の春の意識調査結果
● これからの社会人生活が不安だ               52.4%(過去最高)
● 残業が少なく、自分の時間が持てる職場が良い      74.7%(過去最高)
● 年功序列での昇格を望む                   42.3%(過去最高)
● 良心に反する手段で進める様に指示された仕事でも従う 45.2%(過去最高)
● インターンシップ制度で実習した会社に就職した       27.0%(初)

2016年度新入社員の秋の意識調査結果
● 条件の良い会社があればさっさと移る方が得   54.6%(過去最高)
● 仕事を通じて叶えたい夢がある            37.8%(過去最低)
● 残業が少なく、自分の時間が持てる職場が良い 86.3%(過去最高)
● 会社の親睦行事には参加したい          37.8%(過去最低)
● 子どもが生まれたときは、育休を取得したい   84.1%(過去最高)

特に仕事を通じて叶えたい夢があるわけでないので、条件(給与や働き方等)が良い会社があれば”移る方が得”だと考える人が多いようです。上の世代からすると悲しいと感じるかもしれませんが、売り手市場だからこそ”次がある”と前向きな考え方とも言えます。今まで日本の企業(特に大手)は社員を確保・維持するための努力を疎かにしていたので、若者の考え方に憤るよりもこれを機に離職を防ぐために努力をすべきです。

会社の親睦行事などを煩わしく感じ、自分の時間(プライベート)を大切にする人が多いようです。特に休日は自分の好きなことをしたいと考える人が多いようです。「一人は寂しい(よくない)」「会社の付き合いも大事」という考えは(やや
)押しつけになっているようです。

今までは「男は仕事だけしてくれれば良い」という考え方でしたが、女性が働き夫婦共働きが増えている今は誰もが「仕事ができれば良いわけでない」という状態です。プライベートを充実させる必要性が自然と高まっています。

楽しい生活ができれば立身出世は望まない

日本生産性本部「職業のあり方研究会」と日本経済青年協議会(社団法人)は、約50年間毎年新入社員に対して「働くことの意識」を調査しています(毎年6~7月発表)。

仕事に”やりがい”は求めず、楽しい生活をするための”手段”として考える人が増えているようです。出世すると余計な仕事が増える(=プライベートの時間が減る)というイメージがあるため、「人並みに働いて出世しなくても良い」と考える人も増えているようです。

2016年度「働くことの意識」調査結果(概要)
● 働く目的は「楽しい生活をしたいから」41.7%
  2015年度 37.0%で4.7pt↑(過去最高を更新)
● 働く目的は「自分の能力を試すため」12.4%
  2015年度 13.4%で1.0pt↓(過去最低を更新)
● 人並み以上に働くことについては両極化
  「人並みで十分」58.3%(過去最高更新)、「人並み以上に働きたい」34.2%で両者の差が過去最大
● 「残業かデートか」では”デート優先派”が増加しつつある
  「残業優先派」76.9%(2015年度80.8%から3.9pt↓)の一方で「デート優先派」22.6%(2015年度19.0%から3.6pt↑)
● 会社の選択理由は「能力・個性をいかせる」が今年もトップ
  「能力・個性をいかせる」33.2%(2015年度30.9%から2.3pt↑)、「仕事が面白いから」17.3%(2015年度19.2%から1.9pt↓)で5年連続ダウン
● 昇進志向が減少する中で女性の昇進志向がやや高まる
  10年前に比べて「社長」「専門職」のポストまで昇進したい人はどちらも8ptほど減少している中で女性だけを見ると役職(課長、係長、主任・班長)まで昇進したい人が約1.8倍に増加(18.9→30.8%)

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